もくじ
〔レポート〕JCFロード・トラック・シクロクロス3級審判講習会 開催
週末の日曜日に松本市美鈴湖自転車競技場会議室にて「JCF公認ロード・トラック・シクロクロスの3級審判員講習会」が行われた。この講習会は長野県自転車競技連盟が年に1度行う自転車審判員講習会で、参加者は1日の講義と簡単な確認試験を行った上で日本自転車競技連盟の公認審判員のライセンスを取得。翌年から国内の各大会の審判員およびオフィシャル(大会競技役員)として執務を行うことが可能となる。
今年は県内外から8名が受講し、和気あいあいと楽しみながら審判講習会が行われた。
2018年 長野県車連主催「JCF3級審判講習会」の様子
参加者は元競技者から一般愛好家まで8名(女性が3名、県外からの参加者2名)が受講した。ロードレースの講師はUCIコミッセールの藤森信行氏、トラックとシクロクロスはJCF1級審判員の田中比呂喜氏(長野県)の両名が行った。
午前の部(ロードレース講習)
午前中はUCI藤森コミッセール(上田市)よりロードレースの講義が行われた。
参加者は2018年のJCF自転車競技ルールブックを教科書に講義を受ける。
午前のロードレースはギア比検査の実施方法と座学(藤森氏のオモシロ体験談?を多分に含む)が行われた。
午後の部(トラック・シクロ講習)
午後の講師は田中比呂喜氏(JCF1級審判員:長野県)が担当
自転車の「車体ルール」を検車台の使い方と共に講習した。
初めてトラックに来る方も多い中、各種ラインの名称や計測開始位置&ゴール位置なども確認
自分もそうだったのですが、ロード競技は何となく知ってるけどトラックは初めて!トラックは経験があるけどシクロは初めてと云う参加者も多く参加します。その為、講義は堅苦しい講習会と云うよりもワークショップや体験会のような雰囲気で行われ、参加者は違う種目の世界を知る良いきっかけになったことと思います。
3級審判員試験
1日の終わりに簡単な確認テストが行われ講習会が終了しました。
朝早い時間から夕方まで長丁場でしたが、自転車に興味がある方には楽しんでもらえたのではないか?と思っています。個人的にも3級審判ライセンスは多くの自転車好きの方に是非取得して頂きたい「自転車界の資格」だと思っています。
それは単に審判としてだけでなく「自転車本体のレギュレーション」「服装のルール」「走行ルール」等々を学ぶことで、自分の所属するチームやコミュニティに戻った時にこの経験を一般のサイクリストの方に伝えるリーダー的な存在となって欲しいと願っています。
また、各車連にも「スポーツバイクを趣味とする方」や「レースをしない方」「サイクリング派」の方が気楽に講習に来て頂けるような働きかけと、講習会を催して欲しいと願っています。
2018年の3級審判講習の主な講義内容
おそらく、近くの自転車ショップに行っても「3級審判講習会」について教えてくれる所は殆ど無いと思います。そこで今回の審判講習会でどんな講義を行ったかを簡単にお知らせします。もしこれを読んで「お!面白そうだな…」「自分も受けて見たいな…」と云う方がいらっしゃいましたら是非来年はお知らせを送りますのでご連絡を下さい。
ロードレース講義内容 (講師:藤森信行) ◇機材についての説明 ◇ロードタイムトライアル競技の説明 ◇ロードレースの説明 ◇ドーピングについて ◇藤森コミッセールの体験談など
|
トラック・シクロクロス講義内容 (講師:田中比呂喜氏) ◇審判概論 ◇違反ってどんなものがある? ◇年齢によるカテゴリーわけ ◇大会のレベルとカテゴリー ◇トラック競技場の説明 ◇機材のルールと検車のやり方 ◇トラック競技の説明と基礎知識 ◇シクロクロス競技の説明と基礎知識 などなど… |
自転車界の組織について講義内容 (講師:小林秀一) ◇自転車の団体について |
だいたい、覚えているだけでこんな内容の講義が行われました。恐らくスポーツバイクに乗る方なら興味のわく内容では無いかと思います。ロードレースで良くみる「様々な車の列」もその意味を知るとツールドフランスなどの各大会の見方が大きく変わります。
長野県の場合は、先日のツールドフランスさいたまクリテリウムでも審判車に乗った藤森国際審判員もいますし、講義を聞くだけでも面白い体験が出来き、より深くレースを観るようになることが出来ると思います。
3級審判員試験合格対策
自転車審判講習は受けたいけどレースをやったことが無いから試験が心配…。
ですよね!自分もロードはそこそこ解かるけど、トラックなんて種目さえ解りませんでした!だから受講に際して試験が凄く不安でした。実はBMXのライセンスを持ってるのですが、自分はBMXを乗ったことどころか観戦したことも無いのです。逆にいえば、その日講義をしっかり聞いていれば合格できる難易度の問題です。だからこそ講義はしっかり聞いて下さいね。そして、講師は飽きさせない楽しい講義をして下さい。
それでも試験が不安なあなたへ…
実は、日本自転車競技連盟(JCF)公式HPには規則集を無料ダウンロード出来るサービスがあります。ここでは常に最新のルールを確認できるよう更新されており、年に1度発行されるルールブック本よりも最新の規則が網羅されています。もし受講前に予習をしたい!と感じる方は確認してから会場へお越しください。
JCF公式規則集Web版無料ダウンロード(こちら)
試験はどんな問題が出るの??
自分はロード・トラック・シクロの他に、MTB・BMXとパラサイクリングのライセンスを持っていてその都度試験を受けて来たのですが、試験で問われることは…
・審判としての役割/任務/責務
・自転車連盟などの組織関連のこと
・選手のドレスコード
・自転車機材の規定(重量・全長・ジュニアギア比)
・ゼッケンの付け方や枚数
・ゴールなどのラインの種類や幅の長さ・太さ
・ニュートラルの適応区間
・シクロなどは設営されるコースについて
などを主に確認しておけばいいのかな?と思います。それと、参加された方がTwitterで呟かれていましたが!長野県はポイントレースのスコア(記録)が必ず出ます。今回自分もやらせてもらったのですが今年のコレは意地が悪い!同ポイントが4名もいる(笑)※ちなみに同ポイントの場合は最終着順で決めます
長野県名物3級試験ポイントレーススコアリング!
3級審判試験は落とす試験ではありません!
ですので、試験も軽い気持ちで受けて頂ければと思いますので
興味を持たれた方は是非来年ご参加下さい。
今年どうしても試験を受けたい方へ
長野県内で行われる2018年のJCF公認審判試験(ロード・トラック)の試験は終了致しました。しかし、他県ではまだ審判試験を受け付けております。直近の試験は下記の通りです。
◇三重県自転車競技連盟 12月9日(日)四日市競輪場 (ロード・トラック)【詳細】
◇東京都自転車競技連盟 12月8日(土)福祉センター江戸川橋 (パラサイクリング)【詳細】
※都車連では珍しいパラサイクリングの3級講習となりますので興味のある方は是非…
※新年になってから3級試験を行う連盟も多くありますのでJCF公式HPでご確認下さい。
今年は多くの方に審判講習にご参加頂き
本当にありがとうございました。
特に御協力頂いた北信・東信の
各自転車販売店の皆様
御協力頂きありがとうございました。
来年も多くの方々に参加して頂けるよう
早めにご案内をさせて頂きます。
興味を持たれた方、是非ご参加下さい!
お待ちしています。
関連LINK
|