〔レポート〕松本敦×藤森信行 「自転車基礎講座」 in 千曲市開催

松本敦×藤森信行「自転車基礎講座」in 千曲市レポート

 去る7月14日(土)千曲市の大西緑地公園にて、更埴・千曲・上田市の中高生を対象とした「自転車基礎講座」を行った。講師は東京都自転車競技連盟普及委員会の副委員長でTCF自転車学校の松本敦氏と、UCI国際コミッセールの藤森信行氏(上田市)が行った。

講義内容は日本自転車競技連盟(JCF)が昨年から全国統一の指導基準を目指し作成した指導要綱「スポーツサイクル基礎スキル」を用いた。

 

昨年新設された共通指導要綱「スポーツサイクル基礎スキル」

 

当日の様子

 当日は下記(次章)の練習を中心に、自転車の特性や乗車時・ブレーキ時のバランスのとり方等を松本校長からレクチャー。藤森コミッセールからはレース時に実際にあった事案など説明「なぜこの練習が必要なのか?」「この技術を習得することでどんなアドバンテージが得られるか?」など非常に解りやすく伝えられていたい。

 

直径2.25mの円の中を走ることで軌道と内輪差を意識。コーナーリングとスタンディングの技術が各段に上がる。

 

とかくパワートレーニングやエンデュランストレーニングばかりに目が行きがちの自転車界において、何よりの基礎となる「運転技術」を改善することでレース時の安全性だけでなく、タイムが大幅に改善されること等を受講者は学ぶこととなった。

※後筆するが講習後に参加者は様々な種目で自己タイムを大きく改善して行くことになる。

 

松本コーチは練習毎に受講者とディスカッションを行う。

 

受講者は普段コミッセールとして有名な藤森氏が自転車に乗って一緒に走っていることも新鮮だったらしく日本を代表する二人の指導は非常に好評だった。

また、藤森氏オーガナイズの「2 days 木島平」の番組を見た松本コーチが野生動物と接触した際に見せた筧五郎選手のブレーキ時のボディバランスを大きく評価、急遽ブレーキングの練習も行われた。練習はダンボールの上で後輪フルブレーキ、あえて後輪をロックさせ惰性で動いている最中の自転車コントロールを養うという非常にハイレベルな練習を行った。受講者は楽しみながらも格段の上達を見せた。

 

後輪をロックさせた状態で自転車をコントロールさせる上級テクニック

 

また、最後は松本コーチ・藤森コミッセールとディスカッションを行ってから日陰で自転車の歴史についてDVD鑑賞をした。これも松本・藤森両氏の豪華過ぎる解説が加わり参加者にとって非常に贅沢な体験となった。

DVD鑑賞後も参加者たちは積極的に自主練習をしていたのが印象的だった。

 

 

当日の指導メニュー

 

 ・直線スラローム

 ・8の字スラローム

 ・一本橋

 ・ボトル拾い

 ・2.25mターン

 ・ブレーキング練習

 

 以上の基礎練習を行ったが、受講者は参加後に各段の上達を見せた。とりわけ「直線スラローム」や「8の字スラローム」では、ほぼ全ての選手が4秒~5秒のタイム短縮。最初は誰一人出来なかった「2.25mターン」も全ての人間がクリアをした。今回の参加者はほぼ競技経験者だったが、技術に対して課題を持ち改善し続けて行くと言う意識が生まれたことが最大の成果だったと考える。

 

今後の自転車講習のビジョン

 今回、東京から松本校長を招いたのには大きな意味があった。それは今後、長野県内でこうした自転車安全講習会を行って行きたい為だ。また、特に東信エリアは他のエリアに比べてスポーツ自転車の受け入れ口が少ない。北信には「おおぞら自転車クラブ」「快レーシング」、中信には「安曇野」「イナーメ」「松本工」、南信には「スワコレーシング」「ボンシャンス」「飯田風越」等の様々なチームや窓口があるのに対して東信は子供達を受け入れる窓口が少ない。そうした意味でも今後も東信の窓口を作りつつ全県でこうしたイベントが出来れば良いと考える。

今回は指導者育成も見越して都車連の松本校長をお招きした訳だが、今後も引き続き県連や各クラブと連動して安全講習会や安全指導者・自転車学校指導者の育成も行って行きたいと思う。

 

 

今後も各自転車講習会・自転車学校の

情報を掲載して行きたいと思います。

 

関連記事


関連LINK

東京都自転車競技連盟自転車普及委員会(公式HP)

東京都自転車競技連盟普及委員会自転車学校(公式HP)

松本敦校長紹介(都車連HPより)