もくじ
自転車審判デビューに備えて《前編》
先日、昨年のJCF公認ロード・トラック・シクロクロス3級審判試験に合格して、この春から審判デビューされる方々から幾つかの質問を頂きました。今回のサイクリング長野では、この春に審判試験に合格して自転車審判デビューをされる予定の皆さんへ、審判のあれこれをお話しして行きたいと思います。
審判執務依頼が… 来た!・来ない! さてどうする?
審判試験合格者の皆さん、合格おめでとうございます!
さて先ずは皆さん、審判試験に合格した際、ご自分のライセンス登録地を決められたと思います。最初の頃は基本的に、審判執務の依頼は貴方が登録した「登録競技団体」から送られて来ます。長野県連盟に登録された皆さんには、既に幾つかの大会で執務依頼のお知らせが届いているかと思いますが、執務依頼が来たら、必ずその発信者(主催者/審判部)に参加・不参加の旨を伝える返信をお願い致します。
《執務の基本的な流れ》1.主催者からの執務依頼 |
※派遣依頼書
特に大きな大会に招集される際は、大会主催者から所属の会社/団体長あてに
審判派遣依頼書が送られる。例えば全日本選手権やTOJの場合はJCF会長から
大学大会や高校大会だと、学連や高体連から発行される場合もある。
また地域によって、執務依頼が来ない!と云うケースもありますので仮に、シーズン開幕して全く何も連絡が無い場合はご自分の登録団体にお問い合わせください。基本的にはライセンスを取得したら早めのデビューをオススメします。稀に県外の大会・所属団体以外の主催者からの執務依頼が直接届くというケースもあります。その際も必ず発信者に対して参加・不参加の連絡をして下さい。
《実際に寄せられた質問より》
Q:執務依頼をもらったが、都合が悪くて不参加したい…
その際は、その旨を遠慮なく主催者にお伝え下さい。
個人的に思うのは、無理の無い範囲で長く審判に携わって欲しいと思います。
くれぐれも無理をせず、出られる時に御協力をお願いします。
Q:二日間の大会だけど、1日だけでも参加可能?
大会によってですが、もちろん参加可能です。
その際も遠慮なく主催者にご相談ください。
日当・交通費・宿泊費などについて
【日当について】
これはとても多かった質問ですが、ライセンス保持者には国内ほぼ全ての公式戦で日当が出ます。その日当の額は主催者大会によって少し違います。例えば高体連の日当ですが、何かと話題の高校野球の審判と同じくらい…と言えばイメージがつくでしょうか?その地域・大会によって違いますが、大よそこの前後とお考え下さい。
【交通費について】
交通費は審判登録書に「最寄り駅」を書く欄があったと思いますが、基本的にここに書かれた駅からの交通費が支給されます。ただし、これも主催者によって算出方法や指定交通手段が違うので注意が必要です。
【宿泊費について】
基本的に審判の宿泊については大会主催者が準備・費用負担をしてくれます。またごくごく稀に自分で準備して後払いと云うこともありますが、審判の委任状が来る際に宿などの詳細が書かれた書類が来るので必ずご確認下さい。
準備する道具と持ち物
審判の道具に関しては、審判規則集の最後の頁に「持ち物」が書かれていますが、3級審判では流石にここまでは必要ありません。ただし、必ず個人で準備して欲しい持ち物が幾つかあるのでデビューを機に用意して頂ければと思います。
《最低限用意したい個人の持ち物》 ・ストップウォッチ |
《ストップウォッチ》
自分が愛用しているセイコーのシステムストップウォッチ
ラップ/スプリットタイムを999回まで表示出来る
種目に問わず全ての競技の執務で必要なものがストップウォッチです!詳しくは「審判の役割」でお話ししますが、ほぼ全ての執務ポジションで所有が求められます。最初は安いので良いのですが、「〇分〇秒〇〇」まで計測できるストップウォッチが望ましいです。また、出来れば計測係の際はラップタイムが非常に重要なので、ラップタイムをメモリー出来る昨日が付いてるストップウォッチであれば最良です。
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《筆記用具/バインダー》
シクロクロス時の道具筆記用具として
水中や氷点下でも書けるボールペン「三菱のパワータンク」を愛用
また水に濡れても書けるメモ用紙も必ず持って行くが!雨の時は必ず忘れる…
記録係に限らず、どの執務ポジションでも必要なのが筆記用具で常に物が書けるようにしたい。ポジションによっては中太の油性マジック等が必要な時もあるが、基本はボールペンを忘れずに…。3色ボールペンも記録係の際には便利。また、スコアシートは各会場に用意されているが、各自メモ用紙を準備したい。特に野外での大会が殆どなので雨天でも書けるペン・耐水用のメモ用紙があれば最良です。
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《ホイッスル》
自分が愛用するホイッスルは「コルク入り」と「非コルク」の主に二つ
コルク入りは雨に強く音が出し易い、非コルクは高い音が強く出る
落車や事故が起こった際に、後続選手や観客に安全を知らせるため絶対に必持したい。条件はとにかく大きい音が出て広い範囲に、大勢に危険を伝えられること!最初は安いものでも良いが、特にロードレースでは観客にも安全を伝えなければならないため1000円程度のものを持ちたい。コルクと非コルクで適正が違うの注意したい。
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《印鑑》
大会主催者が審判に忘れられると困るものが「印鑑」で日当の支払いの際に必要です!審判になった際に一つ専用の筆記用具入れを作って、その中に入れておきたい。基本はシャチハタで可だが、ごくごく稀に不可の場合があるので執務についての詳細が来たら注意書きをよく読んで対応したい。自分が愛用しているのはキャップレスのもので常に持ち歩いている。
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《審判証》
特に審判証をチェックされる場合は無いが、必ず必帯したい。大きな大会では専用のIDパスが発行されるが、監督会議等に出席する際に入り口でライセンス確認をされることがあるので、審判用具一式の中に常に入れておくと毎回用意しなくて済むのでオススメです。
自転車の審判どうしたらなれるの??
JCF日本自転車競技連盟公認のトラック・ロード・シクロクロスの3級審判試験は、長野県では毎年11月に行われ、1日の講習と最後に試験を行い、一定の点数をとると合格となります。先にお伝えしますが「落とす試験ではありません」。自転車好きの方、スポーツ好きな方ならどなたでも受講可能な試験です。興味のある方は是非下記の記事をご参照下さい。
サイクリング長野より
今回は、昨年「長野県車連」で審判資格を取得された方の
ご質問から審判に行くまでの準備のお話をさせて頂きました。
少し長くなってきたので、後編に分けたいと思います。
次回は、「当日の服装について」や「仕事内容について」
お話をしたいと思います。
もしこれを読んでご質問のある方は御連絡下さい。
解かる範囲でお応えしたいと思います。
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