〔レポート〕サイクリング長野発祥の地「愛媛県松山市」でシェアサイクルの旅!
こんにちは、シクロクロス全日本選手権が終わり、今年は2週間早いシーズンオフとなったサイクリング長野です!さて今回ですが、内子町での全日本シクロの後に愛媛県松山市で一泊しました。その際に「松山市はいまシェアサイクルの実証実験をしているんですよねぇ~」と云う前フリを頂いたので、夏の大阪に続いてシェアサイクルの旅第二弾松山編を行いました。正直、なんで自分がシェアサイクルの専門家を気取ってるのか?意味不明ですし、前回の大阪編なぜか?自転車業界外で大好評、我ながら正直ちょっとドン引きなんですが…
松山市は知る人ぞ知る、サイクリング長野をやるぞ!と強く心に刻んだ当サイト発祥の地。松山での苦過ぎる思い出がなければこのサイトは存在さえしていなかった…。そうした因縁の地でもあります。今回も特段面白いことはありませんが、どなたかの参考になればと思います。
※諸般の事情で全日本内子のレポートの前にこちらをリリースします。
シェアサイクルの旅 松山編
と云う訳で、全日本シクロが終わって地元のスタッフの方々と話しをしていて
会場を出るのが最後だった為に、松山についたのは20時過ぎ…
一昨年の愛媛国体以来の松山市入りです。
松山駅前の地下道は全面「全日本クロス」のポスターが!
本当に県全体でこの事業に取り組んでいたんですね…
夕飯はもう疲れて繁華街へ行くのも面倒臭くなり
何時もの駅前の立ち食いそば屋さんで「じゃこ天うどん」
揚げたてで美味しい💛 国体の時に通い続けてた。
駅前の3000円位のドヤに宿泊…。風呂なしだった為に
国体の際に利用していた駅前のスーパー銭湯に行こうとしてたら
メールが沢山来ていてそのまま寝落ち!まさかの二日連続風呂無し。
国体の時は忙しすぎて「道後温泉」入れなかったから
明日は絶対に温泉入る!と思ってたのだが…
朝、駅の観光窓口でシェアサイクルの情報収集をしていると
声をかけられて振り返ると東京車連の小林理事が…
実は小林理事とは東京から同じバスで内子町へ来た。
この旅はこんなことが立て続けに起きた。
松山駅前のシェアサイクルポート
現在は試験導入中とのこと…
※ここではまだ手続きをしない(出来ない)。
歩いて大街道の商店街へ行く
松山市の凄いところは、殆どの大通りで歩車分離が進んでいる。
こうした大通りには自転車専用道路が出来ている。
また愛媛の特徴として通勤・通学の際に多くの人がヘルメットをしっかり着用している。
とにかく東京や大阪のような自転車無法地帯から来ると非常に整然としている!
理由は、地域の交通指導員の方がとりわけ観光地や通学路にしっかり配置されている。
実は愛媛も「伊予の早曲がり」と云う、長野で言うところの「松本走り」の文化があって
決して交通マナーが良いほうではなかったのだが
自転車のマナーに関しては日本国内でも本当に素晴らしいというか…
もう皆が小学校低学年位、ピシャリ!と交通ルールを守っているのが凄い!
これが愛媛の「サイクルツーリズム」・「活用推進」の成果であるならば
我が信州が目指すところはここだと思う。
強化でも松山城南がインターハイ3連覇中という…
多分、愛媛が日本における自転車王国と言っても反論の余地が無いと思う。
愛媛国体の時に毎日必勝祈願に行った「お日切さん」 善勝寺にてお参り。
シェアサイクルの手続きをしている銀天街へ行く
朝食は、この時期の愛媛名物「鍋焼きうどん」の老舗ことりさんへ…
愛媛の鍋焼きうどんはアルミ鍋が特徴。
信州人にはイリコ出汁が沁みる。
商店街の中のマチカショップへ行きここでICカード発行の手続きを行う。
松山市の場合は商店街でICカードを発行してもらい
試験期間中は1日単位でシェアを行う。
料金は1日500円
因みにキャンペーン中でアプリを入れてLine登録すると500円が換算され
初回のシェアサイクルは無料とのこと!
そのアプリ導入が面倒臭いんだよッ!!!
のはずが…
無料につられてしっかりアプリ登録!!
カウンターのお兄さんが優しく教えてくれたので
アプリも何とか15分位で無事に導入し
商店街での買い物用に1000円だけチャージしてみる。
現在のサイクルポートは市内に5か所。
〔クリックすると大きくなります〕
いよいよ出発!と思ったがそもそも松山市の商店街は自転車通行禁止!
個人的にはこれ凄い良いことだと思う。長野県であれば
権堂商店街くらいしかないけど、東京とか大阪とかホント危ない…
結局、松山城のロープウェイ入口でようやくシェアサイクルに乗ることに…
9時に宿を出たのにもう10時半をまわってるという…
バッテリーはそこにあった全てが満タン!
松本市や大阪のように60%と云うのは無かった。
ハンドルの液晶画面に先ほどのICカードをタッチする。
スマホのQRコードでもチェックインできる。
これが!機械音痴の自分には難しい!
ピーピー鳴らしてたら
あんた!何やってんの!!
あぁこれ市が新しく導入したシェアサイクルってシステムなんですよね…
これ銀天街の新しいプリペイドカードで借りられるんですよ!
1日500円なんですよね…今度使ってみて下さい!便利ですよ!!
へぇ~ あんた市役所の人だったんか!詳しい訳だ!!
地元のお爺さんに自転車泥棒と間違えられる!
そんな訳で「加藤嘉明像前」ついに出発!
シェアサイクルで出発はナント11時ですわ!
帰りのフェリー出航が16時、15時には松山市を出ないと…
とにかく急げ!道後温泉入浴断念!
ロープウェイ前の通りもしっかりと自転車道が整備されている!
流石!愛媛県!!
強く思うことは、サイクリングロードが必要じゃ無いの!
自転車と歩行者・車が共存できる道が、先ず必要なの!!
とりあえず近くにあるベタな観光地である「秋山兄弟誕生地」へ行くも月曜日は休み!
坂の上の雲と云う小説の主人公の兄弟の生家。
秋山(兄)は「日本陸軍騎兵の父」、(弟)は日本海戦勝利の立役者。
高校野球ファンであれば行くよねぇ…松山商業。
昔、東海大三が初出場の時に松山商と当たって完膚なきまでにやられた。
当時は甲子園に応援列車で行ったのは今となっては良い思い出。
その時の熱闘甲子園はこちら
さらに道後温泉といえば行くよねぇ… 湯築城!
ここは石垣の無い本物のお城!日本100名城の一つ。
ただ時間が無いので撮影だけで通過!
ようやく13時頃に道後温泉駅に到着
このみきゃんちゃんの所が道後温泉のサイクルポート
みきゃんちゃんを撮影していたら…
向こうから見たことのあるパーカーを着ている奴が!
それにしても何処かで見たことのあるデザインだなぁ…
と思ったら!!!!!
そりゃそうだ本物だもん!!
まさかの鈴木来人選手と道後温泉で会いました。
道後温泉で鈴木選手とペアルック… 光栄でした…
そんな訳で鈴木選手とご家族と立ち話をして久々に道後温泉へ!
それにしても、しまなみ海道でお馴染みの「青のライン」が道後温泉付近にも引いてありました。
四国は本当に自転車に本気なんですよね。
市内はこんな感じで常に歩車分離と自転車が走るべきところがきちんと示されている。
※長野県の都市開発の方ぜひ参考にして下さい。
県のシンボル「みきゃん」ちゃんも至る所で自転車の仕事をしている。
みきゃんは、「ロードバイク」と「ママチャリ」バージョンがある!
※長野県観光課の方、前にも提案しましたがアルクマ自転車に乗せて下さい。
実はこの旅で本当に行きたかったのは「愛媛競輪場」と「坊ちゃんスタジアムの野球博物館」だったんですよ。
ただ、月曜日は休館日ということで断念!そのかわり、松山市内で自分が一番好きな所へ来ました。
夏草や ベースボールの 人遠し 子規
もう10年以上前、この句碑に心底惚れ込んで…
今もうだいぶ野球から離れてしまったからこそ
この句が心に染みます。何時かまた…
自分の生まれ育った「野球」という土地に
帰れる日は来るのだろうか??
そんな訳で、急いで内子で食べられなかった「宇和島鯛めし」を食べて…
駅で自転車を返して、バスに乗り…
松山港から船に乗って…
四国を後にしました…
結局、二泊三日で四国滞在していたのに
あまりの忙しさについに四国で
風呂に入ること無く出航!
前回の国体は自転車の応援と
急遽、別の競技の役員をやっていたので
寝る暇も無かったが…
そろそろ四国でのんびりと
お遍路さんがしたいです。
近日中に自転車引退で…
完
松山のシェアサイクルについて
松山のシェアサイクルについての感想を書きたいと思います。
既にシェアサイクルについては多くを語り尽くしている気がします。
ただし、松山ならではの「取り組み」や「特色」を記しておきますので
長野県の関係者の方は参考にして下さい。
良かった点 ・商店街のICカードでレンタルが出来ること。
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良く無かった点(試験中ということも考慮して) ・ICカード発行が商店街限定の為にJR松山駅からスタート出来ない。
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〔サイクリング長野より〕
おそらく、松山市の場合のシェアサイクルというのは
現地の様々な人の話を聞く限り、観光客を対象としたものになるようです。
前筆しましたが、松山市の場合は駅・繁華街・観光地・温泉の間が
歩くには微妙に遠い(だからこその路面電車ですが)。
その隙間を埋める交通手段としては、おそらく可能性があると思います。
多分、海外のシェアサイクルの概念というより
従来のレンタサイクルの乗り捨て出来るものと捉えたほうが良さそう。
ただ、課題としては銀天街・大街道と言った大きな商店街が
自転車通行不可と言うことで、その区間は裏道を走らなければいけない。
そして、その繁華街の裏路地エリアが、日中は非常に人通りも多く
夜の準備を行う搬入業者などが多く出入りし
観光客が自転車で走るには少し注意が必要だと思われます。
正直、長野県とは自転車を取り巻く環境が違い過ぎて
厳しい言い方ですが、松本市はシェアサイクルを行うにあたり
導入の前に、本当に多くのするべきことがあったと痛感します。
先日行われた長野県のサイクルセミナーにおいて
参加者が「しまなみ海道」から多くを学んだと感想を述べていましたが
愛媛県・広島県の自転車に関する取り組みの真髄は
「しまなみ海道」だけにあらず!
それを、この旅を通じて長野県の自転車関係者に
問いかけたいと思います。
どなたか心ある方に届けばと思います。
「みきゃん」ちゃんの自転車は何パターンあるんですか?
ロード・ママチャリ・ランドナーもあるのか!!
〔国体の時に人気だった国体みきゃんのUFOキャッチャーには新しいバージョンが…〕
そんな訳で、全日本選手権の帰りに
「サイクリング長野」発祥の地
愛媛県松山市に行ってきました。
奇しくも、立て続けに取材を受けたんですが
サイクリング長野を作るきっかけとなった
本当に悔しい、悔しい想いがこの地には
染みついています。サイクリング長野を
やっている原動力を何時も聞かれるのですが
その悔しさ、情けなさが
このサイトをここまで成長させてくれました。
そして、内子町にしても
松山市にしても改めて愛媛県の自転車に
対する人の想い。改めて勉強になりました。
おそらく今後も当サイトは多くを愛媛県から
学ぶのでしょう…
とにかく今回は素晴らしい全日本選手権を
催して下さった内子町・愛媛県の皆様に
心より御礼を申し上げます。
ありがとうございました。
関連LINK
松山市によるシェアサイクルについて(松山市)
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