〔レポート〕松本市立並柳小学校にて山本幸平氏による「キャリア教育講演会」を開催。

〔レポート〕松本市立並柳小学校にて山本幸平氏による「キャリア教育講演会」を開催。

 

 2022年12月20日㈫、松本市立並柳小学校にて

元MTB選手の山本幸平氏による「キャリア教育講演会」を開催。

自身のキャリアについての大会をもとに

「夢」をテーマに6年生の生徒約50名の前で

およそ1時間の講演を行った。

 

今年、自転車選手が県内の小学校で講演を行うのは

5月16日の長野市立大岡小学校以来、

二例目で受講した小学生の生徒さんたちは

普段なかなかなじみの薄い自転車競技に触れ

元選手の話しを直接聞くことが出来る

非常に貴重な機会となった。

 

 

 

講習会の様子

 

並柳小学校の生徒さん達によるウエルカムボード

 

長野県美鈴湖自転車学校・美鈴湖VELOクラブでもおなじみの
近藤虎流選手が自身の在籍する並柳小学校で
山本幸平氏の紹介を行った。

 

近藤選手と山本幸平氏によるマウンテンバイクの説明。

 

一番最初に生徒さんたちの夢を前に出て来てもらい発表してもらった。

 

山本氏は自身の経験から夢を持つことの重要性や
夢をかなえるにはどうするべきかを
短い時間のなかで熱心に問いかけた。

 

 

 

開催の経緯

 

 今回ですが、塩尻市の崖の湯温泉にある

「崖の湯パンプトラック」を作成した近藤英基氏が

オーガナイズし、息子である虎流選手の通っている

松本市並柳小学校にて、山本幸平氏の講演会を行うこととなりました。

 

 

〔近藤氏が私設で建設した崖の湯パンプ〕

 

 

開催にあたり、近藤氏は…

 

 

いまの高学年の子供達は、2年前からのコロナの影響もあり

多くのイベントが中止となってしまった世代でもあり

そんな子供たちに対して、自分が出来る範囲で

少しでも何か新しい体験をさせてやりたかった…

 

 

と云う強い想いのもと、虎流選手の担任である金井先生に相談し

今回の講演会開催の運びとなったそうです。

当サイトも、先週ご招待頂き取材をさせて頂きました。

 

 

生徒さんが書かれたウエルカムボード
一生懸命細かく書かれていて、自分が持って帰って
美鈴湖競技場に貼っておきたかった…

 

 

という訳で、山本幸平氏の講演会についての

レポートでした。

 

 

ここ数年、当サイトが常々書き続けてきたことなのですが

長野県において自転車競技に対する理解というのは

なかなかに得られていないのが現状です。

 

 

それは我々、信州自転車界の

努力不足は勿論なのですが

教育県ということで

「自転車選手≒ギャンブルとしての競輪」の

イメージに直結してしまい

長野県の中では自転車選手そのものが

なかなか敬遠されてしまう。

※この2年でだいぶそこも変わってきましたが…

 

 

そして…

 

 

マウンテンバイクに関しては

昨年の1月の長野県教育委員会の

長野県一斉 小学5・6年生対象の

スポーツ人材発掘プロジェクト

「長野県キラキラっこ」の際に

他のスポーツと並んで

自転車競技ブースを出したのですが

世間一般の小中学生・保護者の皆さんの

多くはマウンテンバイクという競技が

オリンピック種目にあることも

殆ど認知されていない。

※マウンテンバイクは公営競輪の種目には無い

 

 

これはサイトを長くやってきた

自分にとっても本当に衝撃的な出来事でした。

 

 

こうした非常に厳しい現状であるにも関わらず

並柳小学校の校長先生はじめ

多くの学校関係者の皆様の深い御理解があって

われわれ自転車界にとっても

非常に貴重な機会を与えて頂きました。

 

 

御理解・御尽力を賜りました

学校関係者の皆様・保護者の皆様に

心より御礼を申し上げます。

 

 

そして、自転車界がおかれる厳しい

状況下において、日ごろから

誰よりも危機感を持ち、また

何よりも子供達のことを一番に考えて

こうした「御縁」を結んで下さった

近藤英基さんの御心にも

重ねての感謝を申し上げたいと思います。

 

 

最後に山本幸平氏ですが、

現役時代は北海道登録の選手ということもあり

自分も含め、長野県の自転車関係者には

少し距離がある選手だったと思います。

しかし、引退されて本格的に信州に移住されて

これを機に今後、少しずつ長野県の自転車界にも

参画してもらえればと思います。

 

 

 

〔後記〕

 という訳で、並柳小学校での講演会を取材させてもらいました。最初に取材の招待を頂いた時、ウチは長野県自転車界においての「お笑い枠」じゃないですか?「ちょっと真面目には書けないので…」と一度は遠慮させてもらったのですが、自転車学校で預かっている近藤虎流・希彩という二人の選手が日ごろ学校でどんな生活をしているか?授業参観に行くような好奇心も手伝って行って来ました。

長野県の小学生の自転車選手(ライセンス所有選手)については、ほぼ全てを知っている訳ですが、彼らが日常の学校生活の中でどんな生活をしているか?というのは全く知らないので、今回は虎流選手が緊張しながら大勢の同級生の前でスピーチしているのを親のようなドキドキ気分で見ていました。

ご存じの通り、自分は海外の小中高一貫校で教員をやっている時代がありました。そうした中で、やはり日本の小学生って世界の小学生の中でも「身体の成長」も「心の成長」も早いなと思わされます。

そして、今回の並柳小学校の生徒さんの特にコレは凄いなと思ったのは、皆が夢を語る時、単になりたい職業を語るのではなく「〇〇のような××になりたい」。多くの子が「〇〇のような」の部分に思いを込めて語っている姿でした。

 

「多くの人の役に立てるような誰よりも優しい看護婦さんになりたい」
「中国に絶対に負けないプログラマーになりたい!」
「多くの人に情報を解りやすく伝えられるアナウンサーになりたい」。

 

子供達の「人となり」「心根」が解る素晴らしいスピーチでした。どこの国でもなかなか自分の想いを込めて人に伝えるというのは難しいことなのですが、一人ひとりのスピーチが誰かに言わされている訳では無く、親や大人に忖度している訳でもなく、何よりも本人の気持ちが温かみを持って伝わってくることに感嘆しました。ここに並柳小学校の先生・保護者の皆さんの「日頃の教え」というのも垣間見れた気がしました。

正直、年齢とともに・置かれる環境とともに「なりたいもの」「目標」「一番大切なこと」と云うのは変化して行きます。だけど、この日語ってくれた「〇〇のような」の部分に秘められている気持ちは、この先の人生において普遍的なものであり、これからも大切に育んで行ってもらえれば、その想いが皆さんの描く『夢』に向かって皆さん自身を導いてくれると思います。

この日は、生徒さんからもとても良い勉強をさせてもらいました。生徒さん達にもまた心より御礼を申し上げます。

 

関連LINK

松本市立並柳小学校

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