〔レポート〕長野県車連「2023長野県美鈴湖自転車学校12月度」JCF基礎スキルオフロード講習会。
去る12月17日㈯、塩尻市にある
崖の湯パンプトラックマウンテンバイクパークにて
長野県自転車競技連盟主催の「長野県美鈴湖自転車学校」を行いました。
通常は松本市美鈴湖自転車競技場で開催されている
自転車学校ですが、今回は初めて
「12月の開催」「オフロード技術講習会」を
テスト開催という形式で行いました。
前日まで長野県全域に雨が降っており
一時は開催が危ぶまれましたが
この日は天気にも恵まれ、小学生から大人まで7名が参加。
時折、小雪がちらつく時間もありましたが
参加者には、貴重なオフロード体験を楽しんでもらいました。
オフロード体験講座
講習内容 ◇MTBで走ってみよう ◇オフロードを走ってみよう ◇ゲームをしてみよう
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《オフロード体験講座》
今回は美鈴湖自転車学校で史上初となる
オフロード開催を開催。今回は、テスト開催ということで
最大15名程度という制限をつけ未経験者を主眼としたことで
通常開催より少し人数を絞るかたちで募集をした。
講師には、松本駿氏・兼岡邦旭氏が担当。
小学3年生からマスター(35歳以上)の7名に加え
中学生選手の近藤虎流・小坂柊矢の両選手が
アシスタントとして参加者のサポートを行った。
参加者は、全ての自転車においての基本でもある
「真っすぐ走る・安定して曲がる・しっかり止まる」を
最初に学んだほか、パンプトラックならではの
コース上の起伏・障害物を体験した。
また昨今、競技でも「急斜面」や「ジャンプ台」を走らせる
コースレイアウトが増えてきたが、午後はそうした
トレンドも加味して、基本的な下りの走り方や
ジャンプ台を安全に走る講習も行われ
最後は参加者でリレーを行い講習を終えた。
2018年から始まった長野県美鈴湖自転車学校だが
今回は初めて塩尻市の「崖の湯パンプトラック」で
オフロードの講習会が行われた。
今回のオフロード版「美鈴湖自転車学校」の開催に
多大な協力をしていただいた
崖の湯パンプトラックMTBパーク主宰の近藤英基氏。
近藤氏の情熱と尽力無くして今回の開催はなかった。
先ずパイロンを置いて基本である
「真っすぐ走る」「曲がる」「止まる」の練習を行った。
今年の松本トラックではトラック競技デビューを果たした
近藤希彩(並柳小学校)は、今回は受講者では無く
受付係のほか、写真撮影係などスタッフとして参加した。
今回も基礎練習のため参加者は普段、乗り慣れた自転車で参加。
先ずは真っすぐ走る練習を行う。
今年は美鈴湖競技場でトラック練習も行った
原彗人(信州新町小)
初めて崖の湯パンプトラックを走る。
先ず基礎スキルを行ったあとで、MTBの基礎的なフォームや
オンロードとは少し違うバイクの重心や加重方法を学ぶ。
松本工業自転車部の新キャプテン青木優人
最近、オフロード競技にも参戦し始めたが
今回あらためてMTBの指導を受ける。
下りで自転車がどうなって、身体をどう使うのか?
基本的なフォームを学ぶ。
長野市大岡自転車活用推進協議会の内田さんが今回唯一の
マスター世代として参加。
何時もの自転車学校とは違い、気温が低いために
休憩時には、水分を摂りながらも
身体を冷やさないように焚火のそばへ…
一通りの基礎を学んだあと、MTBコースを皆で走る
ウエイクボード(波打った走路)など
オフロードならではの起伏に富んだ走路を皆が楽しむ。
今年のジュニアオリンピック トラック競技U-15代表の
清水京一朗(旭町中学校2年)は
初めてのマウンテンバイクが楽しくて仕方ないらしい…
皆がオフロードを楽しみながら午前中が終了。
今回はランチに地元「たけしや商店」さんの焼きそばを
朝の受付時に希望者の注文を受けた。
地元名物の太麺焼きそばを焚火にあたりながら楽しんだ。
午後は「林間コースの走行」「急斜面」「ジャンプ台」の
走行について講習が行われた。
MTBを行う上で、コースに入れば必ず入ってくる
路面要素をいかに安全に走れるか?を学ぶ。
急斜面からスピードをつけてジャンプする練習の
デモンストレーションをみせる小坂柊矢
先ずはしっかりと安全に急斜面を走る
青木優人(松本工業高2年)
「ジャンプ台」の練習を行う原彗人(信州新町小3年)
最初少し恐怖心があり、松本コーチがしっかりと
おさえながら「こなし方」を指導するが
2~3回こなすと恐怖心が無くなり楽しんで走り始めた。
逆に怖いもの知らずでいきなり下りで落車した
清水京一朗もスイスイ走り始める。
14時になり早くも山間は日が陰り始め気温が低くなってくる。
この日の最後は2チームに分かれてリレー形式の競走を行う。
両チームとも僅差の勝負となる。
今回最年長の内田さんが林間コースを抜けて、崖から一気に下るセクションに入る。
先ほどの下り練習で全参加者が安定して下りを走れるようになった。
内田さんから今日はアシスタントで参加の近藤虎流にタッチ。
こうして第1回のオフロード自転車学校が終了しました
来年以降、また機会をみつけてオフロードの講習も開催出来ればと思います。
講師・スタッフ
松本 駿 マウンテンバイクの日本代表として活躍。現在も「マウンテンバイク」「シクロクロス」の国内シリーズに参戦しながらナショナルチームのコーチも行う。今回は開催まであまり日が無いなかで急遽、初開催の美鈴湖自転車学校オフロード講習の講師を引き受けて下さった。静岡県車連主催の子供マウンテンバイク講習会講師も務める。 ※日本スポーツ協会転車コーチ
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兼岡 邦旭 静岡県出身で、中学生からトライアル競技選手として世界選手権などに出場。社会人からMTBダウンヒル競技に本格参戦。現在はエンデューロなどをメインに活動。2022年に東京から松本市に移住。今回は松本選手のアシスタント講師として急遽参加していただいた。 ※PMBIA 1級インストラクター
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近藤 英基 崖の湯パンプトラックマウンテンバイクの創設者でありオーナー。「誰もが気軽に利用できるMTBを身近に…」というコンセプトで2020年に塩尻市「崖の湯温泉」にパンプトラックMTBパークをオープン。この施設の殆どが近藤氏の手により設立され、現在は県内の多くのMTB・BMX愛好家に親しまれている。今回の開催は崖の湯パンプ開設以来からずっと温めて来た企画であり、その過日を通じての熱意が実っての今回の開催となった。今開催では、コーディネーター・オーガナイザーなど運営業務に幅広く携わった。
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今回、中学生選手の近藤虎流・小坂柊矢の両選手にも
サポートスタッフとして参加してもらった。
というわけで、2018年に
美鈴湖自転車学校を創設して以来
初となるオフロードの自転車学校を
試験的に開催いたしました。
特に今年は、天候不良や
夏から秋にかけて
美鈴湖での大会が非常に多くて
7月から10月いっぱい
自転車学校が開催できませんでした。
そうしたなかで、
12月こうしてオフロード講座を
開催できたことは大きかったと思います。
開催に際しては、なかなか難産で
自分も最後はちょっと
疲れてしまった部分があるのですが
それでも、近藤さんの熱意に
突き動かされて開催に至りました。
今回は、半ば見切り発車の開催でしたが
何よりも子供たちが楽しんでいる姿が
本当にすべてだったと思います。
来年以降ですが、これを
どう継続して行くか?というのは
我々の大きな課題だと思います。
最後に、急遽の開催にも関わらず
講師を引き受けてくれた講師のお二人や
崖の湯パンプのサポーターでもある
「崖の湯温泉」の皆さんや
その周辺企業である「平成交通」の皆さんの
自転車に対する深い御理解・御支援も
忘れてはならないことだと思います。
今年も美鈴湖自転車学校に
御参加くださいました
全ての皆様に心より御礼申し上げます。