レポート〕第4回長野県内の「一人部活」「少数部員」「指導者不在」高校自転車部の合同練習開催。
今年から「高校自転車」(高体連)を志す高校生が激増した長野県。
そのなかで《一人部活の学校》《少数部員の学校》《指導者不在の学校》の
生徒たちの連合チーム練習会を夏以降行っていますが…
夏休み中はで長野県育成クラブ「長野県美鈴湖VELOクラブ」で
合同練習を行っていたため、この夏以降これが4回目の合同練習となりました。
今週は検定試験やらバイトやらで…
3校4名の選手が合同練習を行いました。
また、木曜日に通常練習を行う
「イナーメ信濃山形トラックチーム」ならびに
今週末中部8県対抗戦に出場する
「長野県代表チームの選手」とも練習を共に行いました。
詳しくは下記のとおり…
第4回レポート
2023年9月14日㈭
今回も各校が学校の授業を終えてから
集合したため、合同練習が始まったのは
18時を過ぎてからとなった。
また、今回も木曜恒例のイナーメ信濃山形トラック班の
皆さんの練習日、加えて中部8県対抗に出場する
長野県代表チームの選手たちにも
合同で練習をしたり、指導を受けた。
17時過ぎに一番乗りとなった上田千曲高校の中山と宮林が
三本ローラーでウォーミングアップを始める。
この日は長野県代表チーム・イナーメ信濃山形トラック班と
合同で練習を行う高校連合チーム
先頭を牽引する臼倉(岡谷工業高校1年)
先月は7時過ぎてもナイター点灯をしなかったが
今月に入り6時過ぎにはナイターが点灯される。
この日は各自のギア比を変えるために
レンタル自転車をシャッフルしたため
普段の走行と感覚が変わりなかなか高校生の隊列が揃わなかった。
今回は初めて長野県代表チームの選手から
先頭交代のタイミングや、車間のとり方など細かく指導を受けた。
山浦選手(松本大)・先週に続き小松先輩の
指導を仰ぐ高校生たち。
後半パートでは、イナーメの先輩方と
ハイスピードで周回練習を行う高校合同チーム
今回はかなり速いスピード域で
ラップタイムを安定させそれを持続。
残り1㎞からさらに1周毎に
ラップをあげて行く練習を行った。
第4回より
今週は合同練習を行わない予定だったのですが
いきなり前々日の夜に
「明日16時に集合しますので宜しくお願いします」と
【(勝手に)練習やります!】メールが来て
「ちょっとまて!」と言ってる間に
最終的に当日のお昼休みに本当に練習を
決行することになりました。
もう高校生を迎えに行った段階で
自分は不貞腐れてましたよ!
お前ら…今日おれマジでやる気でいなかったから。
たまたま今日は上田にいたから対応出来たけど
昨日だったら上田市におらんし、
先週は実際に県外におっただろ!!
練習やるなら最低でも1週間前とか5日前に言えよ!
いい大人が高校生に文句ブーブー言いながら行いました。
ただ、凄く良かったことは
先週のツールド北海道での重大事故に関して
いま自転車競技を始めた高校生たちと
「自分はこう思います!」「俺はこう思う!!」という
議論が出来たことが非常に良かったと思います。
現在も情報は錯そうするなかで、この混乱は続くし
昨年のインカレ死亡事故がそうであったように
最終的な事故のメカニズム・詳細は解明されないし
結局、この事件から何を学ぶのか共通の答えは無いのだと思います。
そうしたなかで、各自がこうした
レース中の事故に遭わない・起こさないために
この事故から何を学び、この痛みのある教訓をどう活かして行くか?
そこを高校生たちと話し合えたということは
高校生たちならず自分にとっても貴重な体験となりました。
自分も高校生から、誰が悪い・カレが悪いという
犯人捜しをしているだけでは、我々は単に
感情を振り回しているだけにすぎずに
沢山ある意見のなかで、それらの意見を見て
自分はどうあるべきか?を考えるように伝えました。
また、今回は長野県代表の
山浦(松本大)・小松(無所属)に指導をしてもらいました。
教職を目指す山浦には、こちらからも
一つ宿題というか、いま自分が感じている課題
初心者が競走種目が出来るようになるまでの
段階的な指導カリキュラムを考えて欲しいと伝えました。
その他では、高校生には今日指導してくれた
小松選手の話しをしました、2018年に自転車学校を始めた5年前
彼は最年少でいまの君たちと同じように沢山の人に指導される立場だった。
今度は、君たちが3年後~4年後には、今日の小松選手と同じように
新しく入ってきた中学生や高校生を指導する立場になって欲しいと伝えました。
なかなか、2学期ということで中間テストや
2年生はいよいよ修学旅行ということで
アルバイトも持っている子達も多く
毎回全員が揃って練習を行うことは難しいのですが
それでも出来る限り
「一人部活」「少数人数部活」「指導者不在部活」の
高校生に1回でも多く練習の場を与えたいと思います。
《合同練習会》
というわけで
まさか、当日のお昼に
練習が決定するとは…
合同練習する際には
連盟や高体連にも一応
事前に通達は入れるのですが
その時間も無く…
とりあえず、美鈴湖自転車競技場に
今から高校生連れて行くから…
と連絡だけして練習を行いました。
う~ん、こいつはまさに大迷惑。
ただ、高校生と話しをするというのは
面白いモノだと思わされた。
ツールド北海道に対する意見も
所謂、ヤフコメや自転車有識者とは
全く違うモノで興味深い。
初心者たちって「こうあるべき!」という
先入観が無いから意外と単刀直入に
確信を捉えて来たりする。
ネガティブなのか?ポジティブなのか?
良く解らないけど、高校生らしい
不思議な明るさに自分も救われた部分がありました。
毎回、雑談の9割はジェネレーションギャップで
何を言っているのか?全く解らんが
いまの高校生の視座というのは
すこぶる聞いていて楽しい。
今日衝撃だったのは…
例えば、長野県で
大学連盟の試合があるとする。
そうすると「踊る大走査線」みたいに…
事件が起こると(大会が開催されると)
美鈴湖に本店の方(学連のお歴々)が来て
我々、長野県連はショカツみたいな感じになる。
で、我々ショカツの下っ端の俺とかは
青島刑事みたいな感じで後ろでくすぶってる…
みたいな話をしたら!
踊る大走査線ってなんですか?
織田裕二って誰ですか?
という話しになる。
さらに、三本ローラーでアップの際に
暫くみんな音楽でも聴きながらアップ!
さだまさしでも聞いとけ!
と言ったら、
さだまさしってだれですか??
みたいな、みたいな。
お前ら、神田川知らんのか?
♪あなたはもう忘れたかしら?荒井注がドリフにいたのを…
って…
それは嘉門達夫だろ!先輩がボケたら突っ込めよ!
突っ込まなきゃ、反応速度が大事なんだよ!自転車は!!
と指導したのですが…
嘉門達夫がわからない。
荒井注以前にドリフが解らない。
まぁそんなだから、
今の40歳以上の人間が
80年代・90年代の価値観・感覚で
モノを上から言ってもそれは無駄。
馬の耳に念仏どころか、その声は届いてない。
何か指導する際には、
この子達が先ずモノを聞くようにしないと
これは無理だ…
小中学生もそうなんですが、
高校生は大人に近い分ハナシが
通じやすいと思い同じ目線で話しても
おそらく半分も通じていない場合が
往々にしてあるような…
日々勉強でございます。
高校生の皆さん、来週は休みませう。
最後にイナーメトラック班の皆さん
長野県代表の先輩方御指導頂き
ありがとうございました。
関連LINK
令和5年インターハイ公式HP(高体連)