〔結果〕3年ぶりのマスターズ国体「日本スポーツマスターズ2022岩手大会」長野県勢の結果。

〔結果〕3年ぶりのマスターズ国体「日本スポーツマスターズ2022岩手大会」長野県勢の結果。

 

 コロナ禍で3年ぶりの開催となった壮年選手の国体にあたる

日本スポーツマスターズ2022岩手大会 -自転車競技-

2022年9月24日㈯・25日㈰の両日、岩手県の

「紫波町営自転車競技場」にて開催された。

 

長野県からは、県最年長トラック競技選手の

小林英樹(MISUZUKO TEST TEAM)が出場し

7部(65歳以上の部)スプリント・ケイリンの

二種目で優勝を果たしたほか

5部(55歳以上の部)では、諏訪市出身で

現在は東京代表として活躍する羽田野隆彦、

元長野県代表の古本清文(富山県代表)の二名も

それぞれ優勝を果たした。

3選手の結果は以下の通り。

 

〔長野県関連出場選手〕

〔大会特設サイト〕

 

大会公式リザルト〔DPボックス/JCF公式HPより〕

 

 

5部(55歳-59歳の部)

 

 

 55歳以上・60歳未満となる5部には

元長野県代表の羽田野隆彦(東京代表)

同じく元代表の古本清文(富山代表)が出場した。

共に7月に松本市で開催された全日本選手権の

個人種目で2022年の全日本チャンピオンとなっており

羽田野選手は個人追抜きでは日本チャンピオンジャージを

着ての出場となった。

 

 

男子スプリント

 

大会初日の最初の種目に男子スプリント55歳以上の部
全日本チャンピオンの古本清文(富山県)が登場!

得意の200mタイムトライアル〔予選〕に出走すると、雨が強く降る
非常に厳しいコンディションを全く苦にせず
圧巻の11秒500で予選1位通過を決める

大会初日の午後行われた「準決勝」では
岡山県代表の永瀬選手と対戦!
残り1周から先行する永野選手を追う展開でも
冷静に残り半周から一気にスパートをかけて
最終コーナーで先頭に立つと余裕をもっての1本勝ち。
大会二日目の決勝戦進出を決めた。

大会二日目の決勝戦は晴天に恵まれての三本勝負となった。
古本選手は1本目・2本目共に最終周を相手に先行を許しながらも
ゴール前で持ち前の勝負強さをみせて連勝して
全日本選手権に続き、マスターズ国体も制覇し
2022年この種目の二冠を果たした。

今大会でも剛却が炸裂!まさに豪快な「古本劇場」を見せた。

 

 

男子2㎞個人追抜き

 

7月に松本市で開催された全日本選手権の個人追抜きで優勝
2022全日本チャンピオンジャージでの初出走となった
羽田野隆彦(東京都)がスタート前に大きく深呼吸をする。

羽田野隆彦

この種目最終走者となりトップタイムを出せば優勝が決まる。
持ち前の綺麗なスタートが決まる。

スタート直後からスピードに乗り、終わってみれば
2位に10秒近い大差をつけて優勝を果たした。

降りしきる雨の中、優勝が決まり全日本選手権に続いてのガッツポーズが決まる。
これで羽田野選手も全日本・マスターズ国体と二冠を達成した。

全日本選手権は涙の表彰台だったが、この日は
ちょうど雨もあがり、羽田野スマイルが弾けた。

 

 

 

 

男子500mタイムトライアル

 

全日本選手権三冠王、もはや日本マスターズ界の第一人者
古本清文(富山県)が登場!台風の影響でおそらく
この日もっともコンディションの悪い時間帯での出走となったが
スプリント予選の11秒5に続き、500TTでも36秒814で優勝。

全日本選手権につづき、マスターズでも
短距離のスプリント・500タイムトライアルを完全制覇。
表彰式では天気が回復して晴れやかな表彰式となった。

 

 

ポイントレース(55歳~65歳以上合同)

 

大会二日目は晴天、この日最初の種目ポイントレースで
序盤から飛び出し合計20点を獲得して優勝の羽田野隆彦

 

今大会二つ目の金メダルをポイントレースで獲得。
全日本選手権に続き中長距離種目で強さを見せた。

 

 

 

 

7部(65歳以上の部)

 

 スポーツマスターズ最高齢のカテゴリー

7部(65歳以上)には、今大会唯一の長野県代表選手で

県最年長トラック競技選手の

小林英樹(MISUZUKO TEST TEAM)エントリー

『スプリント』『ケイリン』という

短距離系の二種目に出場した。

 

 

男子スプリント

 

大会初日の最初の種目200mタイムトライアルに出走する小林選手
美鈴湖競技場より角度が急な紫波自転車競技場は、台風の影響で
路面がかなり滑りやすくなり競技場の上部からの
助走をつけて走る「かけ下ろし」が難しい中での
200m計測となったが65歳以上の部のエントリー10名の中で
唯一の12秒台(12秒993)で予選1位通過となった。

 

午後に行われた準決勝では千葉県代表の藤野選手と対戦
競技場をワイドに使った駆け引きの応酬で会場を沸かせた。
レースは残り1周の鐘と共に小林選手が先にスパートをかけ
そのまま1本勝ち、翌日の決勝戦へ進出した。

 

〔予選レポート〕

 

〔決勝戦〕

大会二日目に行われた決勝戦は静岡県代表の豊田選手との対戦となった。
三本勝負の決勝戦で小林選手くじ引きで外側からのスタートを選ぶ。

準決勝とは一転して、残り1周の鐘が鳴ってもお互いの牽制が続く。
最終回の第2コーナーで谷側にいる豊田選手が先に動き
山側にいた小林選手が傾斜を利用して豊田選手の動きに反応。

小林選手が最終回のバックストレートで豊田選手を捉えて
先ずは1本目を先取、これで優勝へ王手となった。

1本目を快勝し控えテントでウォーミングアップを行う小林選手
途中でケイリンの決勝もあり、この日は結局3回レースを走る
タフな1日となった。

本目は小林選手がイン側スタートとなる。
勝てば優勝が決まる小林選手・後が無い豊田選手。

スタート直後からスローな展開で緊張感のある駆け引きが続く。

レースが動いたのは最終回の第2コーナー
谷側の小林選手が今度は先に仕掛ける展開となり
豊田選手はそれに合わせるよう反応し加速する。

小林選手は最終のバックストレートを先行して通過すると
そのままガマンの走りで逃げ切ってゴール。
二本目も連取して、この種目初の優勝を果たした。

晴天となったこの日はホームスタンド側に観客も多く
優勝を決めて観客の声援に小さなガッツポーズで応える小林選手。

2019年に本格的にトラック競技を開始。
初出場の2019年以来コロナの影響で3年という時間があっての
日本スポーツマスターズ初優勝を果たした。

表彰式を終えて、激戦となった決勝を戦った小林選手・豊田選手が
かたい握手を交わす。
多くの選手達がそうであったように
「また来年…」その約束を果たすべく、今日から次の一年が始まる。

 

 

男子ケイリン

 

大会二日目のスプリントの間に行われたケイリンの決勝戦。
今大会はエントリー6名ということでいきなり決勝戦となった。
前回2019年大会は3位だった小林選手は抽選で内側2番目の出走となった。

ペーサー(先頭誘導員)が先導して行くなかで比較的すんなりと
隊列が整って静かなスタートとなったケイリン決勝。

ペーサーが退避してレースは残り2周。集団は一気に加速するが
ここで小林選手が前後左右・後方を囲まれてしまう苦しい展開になる。
この写真を撮っていても、かなり厳しい状況になったと思われたが…

残り1周で並走選手達が失速すると、逆に小林選手が囲みを突破して先行。
残り1周回の鐘と共にいち早く「逃げ」を見せて独走態勢に入る。
小林選手としては2019年大会の予選と同じ必勝態勢となる。

最後は横を確認しての快勝となった。
小林選手は日本マスターズ初優勝となった。
※実はこのあとスプリントの決勝があったため
喜びに浸る間もなくスプリントの準備となり慌ただしく
控室に戻って行く姿が非常に印象的だった。

全レースが終わり初めて日本スポーツマスターズの
金メダルを受け取る小林英樹選手。
コロナ禍の中でも常に長野県トラック競技チームの
先頭に立って練習を続けて来た。
弛まぬ努力でトラック競技参戦4年目の日本一となった。

 

 

 

 

長野県勢最終結果

 

 

 

区分 結果 種目 氏名 リレーション
5部(55歳-59) 優勝 男子2㎞個人追抜き 羽田野隆彦 東京都代表(諏訪出身)
5部(55歳-59) 優勝 男子ポイントレース 羽田野隆彦
5部(55歳-59) 優勝 男子500mタイムトライアル 古本 清文 富山県代表(元長野県代表)
5部(55歳-59) 優勝 男子スプリント 古本 清文
7部(65歳以上) 優勝 男子ケイリン 小林 英樹 長野県代表
7部(65歳以上) 優勝 男子スプリント 小林 英樹

日本スポーツマスターズ2022全優勝者〔PDF/JCF公式〕

今大会の表彰対象者に授与されたメダル
コロナのため袋に入れての授与となった。
背面には奇跡の一本松と東日本大震災の
復興支援への御礼メッセージが書かれている。
〔詳しくは下記のLINKをご覧ください〕

 

 

 

という訳で、岩手から帰ってきて

ドトーの日々を過ごしていて

レポートが遅くなっていました。

それで、今回ですが

台風の影響で自分も前夜

東京駅が新幹線が止まったり

夜行バスが止まったりして…

プチ修羅場でしたが

それも含めて先ずは無事に開催が出来て

良かったです。

先週の四日市もそうだったのですが

この時期の天候不良は致し方ない所です。

 

それにしても、3年ぶりの

マスターズ国体ですが、本当に

良い大会だったと思います。

小林選手の二冠はもちろんのこと

マスターズ選手達が

お互いの健闘を称え合いながら

激しい戦いの中にも

本当にそれぞれのドラマが垣間見られて。

 

やはりこのマスターズ(壮年)という

カテゴリーは、今後の高齢社会を見据えても

非常に整備・充実が必要なのだと思います。

 

若い人にとっては高齢者優遇と

受け取る人もいるかと思うのですが

自分の視点というのは全くちがって

来たる未来のために

このカテゴリーの充実を…

 

そう思っています。

 

小林選手の活躍については

本当に素晴らしかった。ピストを初めて

4年という時間を身近に見的きたからこそ

思うところが大きいのですが

また年末恒例の2022年のベストレースで

細かく書ければと思います。

 

そして、マスターズ国体が終わり

いよいよ国体が始まります。

引き続き、長野県のマスター選手

長野県代表選手達に

あたたかい御声援のほど宜しくお願い致します。

 

最後になりますが、大会開催をして頂いた

岩手県自転車関係者のみなさま

大会を受け入れていただいた

紫波町、岩手県各地域の地元の皆様に

心より御礼を申し上げます。

 

来年は福井県でお会いしましょう。

 

 

関連LINK

日本スポーツマスターズ2022岩手大会(岩手県)

紫波町営自転車競技場(紫波町)

日本スポーツマスターズ大会紹介(日本スポーツ協会)

日本スポーツ協会