《速報》「2020年全日本大学自転車競技大会 男子ロードレース」長野県勢の結果。

《速報》「2020年全日本大学自転車競技大会 男子ロードレース」長野県勢の結果。

 

 本日10月17日、群馬県みなかみ町の

群馬サイクルスポーツセンターにて

2020年全日本大学自転車競技大会ロードレースが開催された。

長野県勢の順位については下記の通り…

 

 

 

男子ロードレース

 

男子ロードレース決勝結果

1位 留目 夕陽(JCF強化チーム)
2位 尾形 尚彦(中央大学)
3位 天野 壮悠(同志社大学)
————————————————-
16位 佐藤 宇志(明星大学/下諏訪向陽出)
途中棄権 山田 拓海(早稲田大/飯田風越高出

途中棄権 小出 樹 (京産大/松本工出)
途中棄権 佐藤 大志(明星大学/下諏訪向陽出)
途中棄権 青島 冬弥(明星大学/飯田風越高出)
途中棄権 大日方将人(大阪大学/県長野高校出)

 

 

〔レース・レビュー〕

 朝から冷たい雨が降り続けた群馬サイクルスポーツセンター。生憎の天気ながら今年度インカレ代替大会ロードレースは「距離102㎞・121名の出場選手」でスタートした。1周目から小出樹(京産大/松本工出)が集団の先頭に出ると、2周目には佐藤大志・宇志兄弟(明星大/下諏訪向陽出)青島冬弥(明星大/飯田風越出)が先頭でコントロールラインを通過、長野県各選手が好調さをアピールし積極的なレース展開を行って行くオープニングとなった。 

 

 

 

初回で小出樹(京産大/松本工)が先頭に立つと最大時8名の逃げが形成され
5周回終了時にはメイン集団と1分6秒の差が出来る。
序盤から小出らしい躍動感あふれる走りで逃げ集団をリードして行く

 

メイン集団では佐藤兄弟と青島冬弥を中心とした明星大が存在感を見せ先頭付近に陣取る。
(2周回終了時、先頭を走る佐藤大志と青島冬弥)

 

 

 

しかしながら、正午近くになっても一向に気温が上がらずレースは徐々に予想外の展開になって行く、多くの選手が冷たい雨に濡れて『低体温症』を発症させると、回を重ねるごとに選手の数が減り始め。3周目に序盤集団先頭付近で積極的にレースを展開していた青島冬弥(明星大/飯田風越)の足が突然止まると、そのまま体調不良の様相でリタイア。レースはサバイバルの様相を呈して来る。

 

 

好調なスタートを切った青島冬弥だったが、3周目に突然遅れると
4周目に無念のリタイアとなった。リタイア後に本部席の前を通ったので
声をかけたが反応出来ないほど消耗していた。

 

 

 

レース中盤にかけて選手が次々に「冷たい雨」に悩まされ脱落して行くなかで、8周回にルーキーの山田拓海(早稲田大/飯田風越)が猛然と集団から飛び出し先頭集団を追いかけると、ペースが鈍った逃げ集団と合流。そこにメイン集団も追いつき、暫くは集団は一つとなり迎えた10周回。レース中盤で今度は同じく積極的にレースを動かしていた佐藤大志(明星大/下諏訪向陽)の足が鈍くなりスローダウン。バックストレートを走行中に審判団に体調不良を訴え、チームメイトに背中を押されながらの無念のリタイア。

 

 

10周回チームメイトに背中を押されてリタイアポイントまで戻って来た佐藤大志(明星大/下諏訪向陽)

 

同じく10周回に集団は一つとなり先頭は佐藤宇志・山田拓海の二人が先頭でコントロールラインを通過する。

 

11周回に山田拓海を含む3名の逃げ集団が形成されると、佐藤宇志・小出はメイン集団へ戻る。
このまま山田は残り3周回まで4周回近くこの3名の逃げに乗る。

 

山田を含む逃げ3名と、それを追うメイン集団と云う体制のままレース終盤になると、長野県の中長距離のエースである小出樹(京産大/松本工)の姿が突然メイン集団から消える。レース無線からは小出のアクシデントが告げられ、小出は走行中に「低体温症」に見舞われ、ドクターカーへ回収され医務室へ運ばれ無念のリタイアとなった。このレースさらに長野県勢の不運は続く、3名の逃げに乗っていた山田拓海(早稲田大/飯田風越出)は集団に吸収された暫くの所で、しきりに手指・腕を気にする仕草を見せ足が一気に止まる。残り7周回から果敢に逃げ集団に乗りレースを動かしていた山田は残り2周を残して同じく軽度の「低体温症」でリタイアとなった。

 

レース後のコメントで、山田は「突然寒さで腕がガタガタ震え始めた」と語った。
中盤からかなりの手応えを感じており狙っていただけに悔しさを滲ませていた。
(終盤でしきりに手指を気にし始める山田拓海)

 

 

残り1周をして、同志社・中大・日本選抜の3名の逃げが出来るなか、メイン集団に残った佐藤宇志だったが、この頃にはもうメイン集団に追い上げる力は無く、7名で入賞を争うかたちとなったが、序盤積極的に動いていた佐藤宇志は結局16位でのゴールとなり、これが長野県勢唯一の完走者となった。

 

 

県勢唯一の完走者となった佐藤宇志(明星大/下諏訪向陽)序盤は
非常に集団を活性化させる動きもみせ積極的なレースを展開した。
また、特徴である大崩れをしない安定感ある走りを見せての入賞だった。

 

 

〔戦評〕

 県勢にとっては、各自が持ち味を出す素晴らしいスタートをきり「今日は長野の日だ!」の予感を感じさせる序盤だった。しかしながら、とにかく全ての選手にとって最大の敵は一重に「寒さ」だった。今回は本部付近で仕事をしながらレースを見ていたが、県勢のパフォーマンスはすこぶる良く、集中力も自信も感じさせるものだったたけに結果に関しては凄く残念なものではあった。

印象としては、先月のレースに比べて県勢各選手が寒さもあったのか?フィードゾーンで補給を受ける姿を見かけられなかった。それが、今大会相次いだ「低体温症」に直結したかは不明だが、非常に各自が集中力の高いレースをしていた故に、補給不足からくる「低血糖」それが影響しての「低体温」「オールアウト」が傍目に気がかりな点ではあった。

それでも、今回の長野県勢は悪いコンデイションの中で誰しもが消極的になるなか、レースを積極的かつ勇敢に闘い、その姿は多くの人に誇れるものであったと評価したいと思います。大学生達は月末におこなわれる木曽おんたけロードが今年度長野県内開催最終戦となりますが、引き続き温かいご声援のほど宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

〔レース後の選手達について〕

 選手の様態だが、1周目でリタイアした大日方は自走でピットへ戻ったが、青島は声をかけても反応が無いほど疲弊していた。また、佐藤大志は話す機会が無かったが、チームメイトに背中を押されながらの途中棄権。遠くから見ていて受答えはしっかり出来ていたように見えた。

レースドクターとも話したが、重症だったのは小出樹(京産大)で医務室に運び込まれた際に真っ白な顔になっており、運び込まれた当初はかなり心配な状況だった。レース後に再度訪れると「応援してもらったのにすみません…」と白い唇からかすれるような声で語れるほどにだいぶ落ち着いたが、今後当面の間は何より体力・コンディションの回復に努めて欲しい。同じく低体温症で途中棄権となった山田拓海(早稲田大)は、レース後に少し話したがやはり「相当に寒さから来るダメージ」が大きかったようではあったが、しっかりとした足取りで歩けていた。今後は月末の木曽おんたけロードにも出場予定だそうなので、同じく各選手はコンディションの回復に努めて欲しい。

 

1周目でリタイアとなった大日方将人(大阪大/県長野高出)

 

〔今回のレースで気付いたこと〕

 今回のレースは「低体温症」で選手が次々と救護所に運び込まれた。ここから我々が学ぶことは、気温が10度以下で雨の天候であれば大学トップクラスの選手であっても次々と体調を崩すと云うこと。すなわちこの気温でレースを行う際には、主催者・運営スタッフは選手達がレース後に充分に暖をとれるように環境を整えなければならない

この時期、殆どロードレースを行わない長野県だけに、今回のことは非常に良い教訓となったと共に、気温10度以下、雨の中で長時間ロードレースをすると云うことは、特に一般のサイクリストにとっては非常にリスクがあることを長野県の各競技大会・サイクリングイベント主催者は頭に入れておいて欲しい。

 

 

寒い1日でした。

今年はコロナの影響もあり 

この時期にようやく開催となった

インカレ(代替大会)だっただけに

選手達には良いコンディションで

レースをさせてあげたかった… 

 

ともあれ参加した、選手の皆さん

サポートの皆さん、そして…

特にバイク審判の皆さん 

先ずはゆっくり回復に努めて

もらえればと思います。

学連大会は月末もう一度

長野県にやってきます。

また次のレースで…

 

※そうそう!本部テントにあった俺の傘(OGKのやつ)!

 間違えて持って行った人は返却して下さい!!マジで!!

 もし持って行った人は、学生委員か学連の本部に返却して下さい。

 お願いします。

 

ところで、明日の朝ちゃんと起きて

無事に自転車学校に行けるのだろうか俺…

県内の方は、明日の自転車学校でお会いしましょう。

 

 

関連LINK

日本学生自転車競技連盟

群馬サイクルスポーツセンター