もくじ
インターハイ・国体長野県予選「2021長野県大会自転車競技トラックレース」大会展望。
今朝あんまりにも意識がもうろうとする中で書いたので、少し修正と加筆しました。
いよいよ今週末に迫った、令和3年の国体&インターハイ長野県予選
先ずは5月29日(土)・30日(日)の両日、松本市美鈴湖自転車競技場で
トラック競技が行われる。今大会のカテゴライズは国体方式の
「成年の部」(一般)と「少年の部」(高校生)の2種に分類されるが
中学生選手にとっては、ジュニアオリンピックへ向けて
マスターズ選手にとっては、マスターズ国体(日本スポーツマスターズ大会)に向け
重要な記録会となる。とりわけ、来年に日本で行われる
壮年選手のオリンピックにあたる「ワールドマスターズゲームズ」に向けても
重要な意味を持つ大会となる。プレビューは以下の通り…
※なおロードレースの長野県予選は来週の予定
2021長野県大会トラック競技全出場選手リスト(PDF/長野県自転車競技連盟公式HPより)
少年の部/インターハイ長野県予選
昨年はコロナの影響でインターハイが中止となり
長野県では「高校代替大会」を行った。高校選手にとっては
念願のインターハイ予選となるほか、今回は中学生が3名出場する。
中学生にとっては、7月に松本市で開催されるJrオリンピックへ向けて
出場標準記録に挑戦する実質的な予選会となる。
一方で高校生には、来月に同じく松本市で開催される
インターハイ最終予選「北信越高校総体」へ向けての
足掛かりとなる重要な大会となる。
200mタイムトライアル
優勝候補は、昨年の秋の新人戦で1年生ながらこの種目を制した小松篤史(松本工2年)で、今月行われた松本サイクルトラックレースでも11秒241というタイムで準優勝。今大会もこの種目の優勝候補筆頭に挙げられる。対抗となるのは、昨年の代替大会でこの種目優勝の松本工業の加科爽人(松本工3年)は、3年生最後の大会を2年連続優勝というカタチで終えたい。その他では、専門は中長距離選手ながらも、昨年大会この種目で3位の中島壮琉(松商学園)も2年連続の表彰台を狙う。
また、注目は中学生の山田愛太(白馬中3年)で、まだ高校生より軽いユースのギアながらも12秒台を練習中コンスタントに出している。中学生である山田が高校生の中でどこまで戦えるか?注目したい。新高校1年生の中では児玉空広(美鈴湖ベロクラブ/上田千曲高1年)も12秒台前半のタイムを練習時はコンスタントに出しており上位進出が期待される。
2年連続の長野県200m王者を目指す加科爽人(松本工3年)
1kmタイムトライアル
200mのスプリントに加え、1㎞タイムトライアルでも優勝候補筆頭は小松篤史(松本工2年)で、今月上旬の松本サイクルトラックレースでは脅威の「1分7秒597」で準優勝を果たした(昨年大会は1分15秒5)。このタイムは、現在、競輪で「令和の怪物」として活躍する菊池岳仁(当時:岡谷南校3年)が国体4位入賞の際に出した1分06秒に迫るタイムであり、一躍インターハイでの上位が期待される存在へとなりつつある。
対抗するのは、昨夏・昨秋の2期連続この種目で連覇を続けている中島壮琉(松商学園3年)だ。春のセンバツでは1分12秒台という不甲斐ない結果だったものの、松本トラックでは1分8秒5と全国へ挑戦出来るレベルまで来ている。北信越大会を見据えても今大会でどんな走りを見せるか?注目が集まる。3番手では昨秋の準優勝者でもある加科爽人(松本工3年)で、秋はコンマ4秒で優勝を逃し雪辱戦となる。その他では、昨年のJr.オリンピックで4位入賞を果たした中学生の山田愛太(白馬中3年)がユースの軽いギアでどこまで高校生相手に戦えるのか注目される。
松本トラックで1分7秒台を出しインターハイが見えて来た小松篤史(松本工2年)
3km個人追い抜き
計測系種目で最も長い距離となる個人追い抜き。昨夏・昨秋と二期連続優勝を果たしている中島壮琉(松商学園3年)は三期連続優勝がかかる。しかし、秋季大会では2位の加科爽人(松本工3年)とコンマ04秒の辛勝によるものであり、今大会も僅差の勝負が予想される。昨年の優勝タイムが3分47秒ということでこのタイムを上回るタイムが期待される。その他の有力選手としては、成長著しい小松篤史(松本工2年)の他、昨年の新人戦ロードレースで存在感をみせた小山大登(エクセラン高3年)が3強に割って入れるか?機材のハンデはあるものの非常に期待される。
順調にいけば中島壮琉(松商学園)だが、そこに誰が割って入るか?注目となる。
スクラッチ
トラック競技のロードレースとも言われるスクラッチ。優勝候補とされるのは春のセンバツで決勝進出を果たした加科爽人(松本工3年)で、センバツの予選・決勝で見せた冷静なレースマネージメントを見せられれば昨夏に続いての二連覇が見えてくる。ここでも対抗となるのは、競い合いに強い小松篤史(松本工2年)で展開次第では優勝も大いにあり得る。一方で昨年のこの種目優勝候補の大本命だった中島壮琉(松商学園3年)だが、昨年の大会で絶好の展開に持ち込んだものの消極策が最後まで響きまさかの4位。昨年の悔しい想いをバネに上位進出を狙いたい。
春のセンバツで決勝へ進出した加科爽人(松本工3年)がどんなレースを見せるか?
ケイリン
今回はギア制限などの関係で、山田愛太・児玉空広等が入らないので盛り上がりかけるものの、ケイリンに関しては加科爽人(松本工3年)と小松篤史(松本工2年)の一騎打ちとなる。マツコウの二枚看板がどんな走りを見せるのか期待したい。松本工業の1年生達も初出場となり、先ずは怪我をしない・させないように完走を期待したい。
北信越を見据えた戦いとなるマツコウのWスプリンター加科・小松。
少年・女子
長野県唯一の女子選手として平山なつみ(松本工2年)が出場する。昨年は体調不良もあり夏の大会に出場出来なかったが、今年は松本トラックにも出場し活躍が期待される。出場種目は200m・500m・個人追い抜きで、このレースが北信越大会を見据えた重要なレースとなる。
長野県唯一の女子高校選手として活躍が期待される平山なつみ(松本工2年)
中学生(U-17&U-15)
今回の長野県大会は年代別の表彰は無いが、中学生選手(U-17&U-15)の選手も出場する。注目は、昨年のJr.オリンピック1㎞TTで4位入賞の山田愛太(白馬中3年)で、昨年のU-15 からU-17へカテゴリーが1つ上がることとなり、ギアも一つ重くなる。U-17の1年目ということもあるが、山田の場合は、長野県の高校トップ選手達にどの程度通用するか?胸を借りながら二年連続のJr.オリンピック出場を目指す。
初出場では、昨年の山田がいたU-15に挑戦する田中駿埜(塩田中2年)は、足の回転力とゼロスタートから半周までのスピードであれば、現在の長野県ジュニア選手の中でもトップクラスであり、今大会優勝候補の小松・加科両選手よりも早い。後半の体力ではまだまだ高校生達には及ばないものの、初のJr.オリンピック出場を目指す。また、今大会最年少となるのは小林洋平(信州大附属中1年)で、長野県初の中学生時での「MTB」と「トラック競技」の2種目でJr.オリンピックW出場を目指す。初出場での思い切りの良い走りを期待したい。
美鈴湖自転車学校で始めてピストに乗って半年。ここまで1歩・1歩着実に階段をのぼり
デビュー戦を迎える小林洋平(信州大附属中1年)
成年の部
成年の部は、国体予選・長野県強化選手の選考レースとしてのほか
長野県が数多くのタレントを抱えるマスターズ(壮年)選手に
とっても非常に重要な意味を持つ大会となる。
200mタイムトライアル
一昨年まで長野県短距離陣を牽引した、堀江・中村吉伸・兼平が抜け、信大の阿部もケガにより欠場。予想が非常に難しい中でマスターズの武井秀周(イナーメ信濃山形)が、今月の松本トラックで11秒4と好調をアピールしている。また、久しぶりの出場となる2019年長野県代表の増田遼馬(イナーメ信濃山形)・北澤竜太郎(イナーメ信濃山形)の両選手も表彰台を狙う。また、若手では、実質今年が大学1シーズン目の山浦秀明(松本大学2年)も負けられない!
注目のベテラン勢だが、ワールドマスターズ出場組の小林英樹(COGS NAGANO)、等々力公英(長野県交通警備)の両大ベテランの走りにも注目が集まる。その他では、松本トラックで12秒6を出した岩下直貴(イナーメ信濃山形)も上位入賞が期待される。
長野県マスターズのトップスプリンターでもある武井秀周(イナーメ信濃山形)
1kmタイムトライアル
昨年大会が行われなかったためここも予想が難しいが、19年3位の増田遼馬(イナーメ信濃山形)・18年2位の北澤竜太郎(イナーメ信濃山形)の両選手が有力も、互いに1年のブランクがある。そうした中で、200m同様に若手の山浦秀明(松本大学2年)に結果を求めたいところ。
松本トラックでは1分8秒314で長野県勢最上位の20位となった山浦秀明(松本大学2年)
今や長野県内の大学で唯一の出場となった。
個人追い抜き(成年4㎞・壮年2㎞)
計測系種目で最も長い個人追い抜き、成年の部の注目は2019年2位の渡辺鈴(イナーメ信濃山形)が有力で上位進出が期待される。ここでも、北澤・増田・山浦と云った有力選手の活躍が期待される。一方マスターズでは、2019年のマスターズ全日本王者の岩佐信吾(イナーメ信濃山形)、そしてその岩佐選手に次いで松本トラックで4位だった美鈴湖自転車学校出身の河野仁(美鈴湖ベロクラブ)にも注目が集まる。
成年の部で悲願の初優勝を目指す渡辺鈴(イナーメ信濃山形)
2019年全日本マスターズ王者の岩佐信吾(イナーメ信濃山形)
スプリント
スプリントは成年・壮年合わせて3名が出場、2019年の長野県代表である増田遼馬(イナーメ信濃山形)、長野県トラック競技最年長選手の小林英樹(COGS NAGANO)、松本トラックに出場した大林康之(イナーメ信濃山形)と年代を越え非常に楽しみな対戦となる。
久しぶりに登場となる増田遼馬(イナーメ信濃山形)
長野県トラック競技選手最年長の小林英樹(COGS NAGANO)
ポイントレース
ポイントレースは8名が出走する。ここでも注目は渡辺鈴(イナーメ信濃山形)・北澤竜太郎(イナーメ信濃山形)・岩佐信吾(イナーメ信濃山形)らだが、その他にもマスターズの中村秀典(COGS NAGANO)と西岡健一(飯田レーシング)が出場。覚えている範囲で、両選手はこれがポイントレース初出場に思われる。中村選手はシクロなど長い距離も走るが、西岡選手は短距離選手のイメージが強く、この二人がどんなレースを見せるのか?注目したい。
シクロクロスのイメージが強い中村秀則(COGS NAGANO)がどんなレースをするか注目したい。
スクラッチ
スクラッチは10名が出走。ここも渡辺・増田・山浦・北澤・岩佐選手らが有力だが、ここも前筆の中村・西岡選手が加わり、さらに大林康之(イナーメ信濃山形)平林武流(イナーメ信濃山形)が加わる。どんなレースになるか?予想がつかないぶん、非常に楽しみな種目となる。2019年は岩佐選手が3位・渡辺選手が4位・増田選手が5位となっている。
松本トラックから自転車を新しく乗り換えた平林武流(イナーメ信濃山形)
成年・女子
女子はマスターズの平林和美(イナーメ信濃山形)が出場する。今年は、全日本マスターズ選手権(開催地未定)・日本スポーツマスターズ(岡山)そして、来年へ1年延期となったワールドスポーツマスターズも見据え、今後への足がかりとなる大会。県唯一の女子マスターズ選手として活躍を期待したい。
長野県唯一の女性トラックマスターズ選手平林和美(イナーメ信濃山形)
各年代の今後の大会予定
《中学生選手》
JOCジュニアオリンピックカップ
7月17日(土)・18日(日) 松本市美鈴湖自転車競技場
全国ジュニア自転車競技大会(四日市ジュニアロード)
10月31日(日) 四日市市水沢・桜地区特設コース
《高校選手》
インターハイ最終予選 北信越高校総体トラック競技
6月18日(金)~20日(日) 松本市美鈴湖自転車競技場
インターハイ最終予選 北信越高校総体ロードレース
6月21日(月) 木島平クロスカントリー競技場
JOCジュニアオリンピックカップ
7月17日(土)・18日(日) 松本市美鈴湖自転車競技場
インターハイ トラック競技
7月20日(金)~22日(日) 福井競輪場
インターハイ ロードレース
7月23日(月) 大野市特設ロードレースコース
全国都道府県大会 トラック競技
9月3日(金)~5日(土) 宇都宮競輪場
全国都道府県大会 ロードレース
9月5日(日) 那須町特設ロードレースコース
三重とこわか国体 トラック競技
9月29日(水)~10月2日(土) 四日市競輪場・いなべ市特設ロードコース
三重とこわか国体 ロードレース
10月3日(日) いなべ市特設ロードコース
全国ジュニア自転車競技大会(四日市ジュニアロード)
10月31日(日) 四日市市水沢・桜地区特設コース
《マスターズ》
全日本トラック選手権大会
9月9日(木)~12日(日) 未定
日本スポーツマスターズ2021
9月17日(金)~19日(日) 玉野競輪場
《成年》
全国都道府県大会 トラック競技
9月3日(金)~5日(土) 宇都宮競輪場
全国都道府県大会 ロードレース
9月5日(日) 那須町特設ロードレースコース
三重とこわか国体 トラック競技
9月29日(水)~10月2日(土) 四日市競輪場・いなべ市特設ロードコース
三重とこわか国体 ロードレース
10月3日(日) いなべ市特設ロードコース
本日5月28日に
この記事を加筆しました。
さて、いよいよ長野県大会が
今週・来週末(ロード)の2週に
渡り開催されます。改めまして、
長野県の自転車選手達に温かい
御声援のほど宜しくお願い申し上げます。
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