〔プレビュー〕2018長野県高校自転車新人戦トラック&ロードレース展望

2018高校自転車新人戦トラック&ロードレース展望

 

 高校スポーツの各競技で新人戦が行われどの種目も「春のセンバツ大会」を目指して激闘を繰り広げている。自転車競技もいよいよ今週末と再来週にわたってトラック競技が松本市美鈴湖自転車競技場で、ロードレース競技が野沢温泉のオリンピックパーク(クロスカントリースキー会場)で行われる。サイクリング長野では各会場の紹介と今秋の注目選手をご紹介する…

 

トラック競技大会日程

トラック競技

日時:10月7日(日)9:15より開会式

会場:松本市美鈴湖自転車競技場
   〒390-0302 松本市三才山1830番地

入場無料

実施種目

〔男子〕
①200mタイムトライアル
②1Kmタイムトライアル
③個人追抜競走

〔女子〕
①200mタイムトライアル
②500mタイムトライアル
③個人追抜競走

 

会場はお馴染み松本市美鈴湖自転車競技場

《美鈴湖自転車競技場へのアクセス情報》

 上田・坂城・千曲市各方面から会場へお越しの方。8月より「平井寺トンネル」が無料化され美鈴湖へのアクセスが便利になっております。お越しの方は是非ご利用下さい。

 

 

ロードレース競技大会日程

ロードレース競技

日時:10月20日(土)10:00より第1ヒート開始予定

会場野沢温泉オリンピックスポーツパーク
   長野県下高井郡野沢温泉村豊郷5720
   ※長野五輪バイアスロン会場

入場無料

〔レース予定〕

 10:00 予選第一組スタート
 10:40 予選第二組スタート
 
 〈インターバル〉
 
 12:10 順位決定戦
 13:10 決勝戦
 14:40 表彰式

 

長野五輪バイアスロン会場となった五輪パークを利用して行われる

 

今も長野五輪の感動をひっそりと伝える聖火台

 

主な注目選手 男子

 今年の県高校自転車界は2年生の活躍が特にロードで目立った。いよいよその2年生が主役の新人戦を迎えるが春のセンバツをかけて激戦は必至!今年の春のセンバツ・インターハイ・国体の三大会の代表で新チームから負け無しの飯田風越2年生トリオが優勝の軸となるが、幼少の頃からBonne Chanceで活躍してきた伊那北の鈴木、春先からクライマーとして乗鞍3位、大学連盟のレースでも大学生を押しのけて4位と才能を大きく開花させつつある上田千曲の畑山。そして、長野県高校自転車界の雄である最大勢力松本工業は山浦主将を中心に虎視眈々と覇権奪回を狙う。

 

山田 拓海
 飯田風越高校(2年) 

 昨秋から県高校自転車界を席巻する飯田風越2年生トリオのエース。現在2018年の高校生3km個人追抜きランキング6位(3分33秒148)。ロードでは春のセンバツ・インターハイ・国体とどのレースでも確かな存在感を見せ全て上位完走を果たしている。既に来年の各大会での入賞を期待されているが、先ずは長野県新人戦での結果が求められる。

《2018年主な成績》
 ◇春のセンバツロード19位
 ◇北信越ポイントレース優勝
 ◇北信越ロード3位
 ◇インターハイロード16位
 ◇国体少年ロード15位

 

青島冬弥
飯田風越高校(2年) 

 今年は山田と共に、春のセンバツ・インターハイ・国体と3大大会で常に長野県代表として戦い続けて来た。中長距離を専門とする一方で、国体には短距離選手としてケイリンにもエントリー。北信越大会では4km速度競争でも優勝を果たした。様々な種目で適正を見せる青島もまた来年全国での活躍が期待される。先ずは新人戦でしっかりとした結果を残したい。

《2018年主な成績》
 ◇春のセンバツロード54位
 ◇北信越大会4km速度競争優勝
 ◇北信越大会ロード7位

 

木下 峻
 飯田風越高校(2年生)

 中長距離を得意とする風越2年生トリオの中で最も短距離寄りの選手。春のセンバツ・インターハイと長野県代表として出場。この夏の長野県強化合宿では主に短い距離の練習でスプリント力を強化していた。来年は団体種目で全国を目指す風越にとっては木下の飛躍が不可欠。昨秋のロードで見せた「風越ワンツースリーフィニッシュ」の完全優勝での連覇にも期待がかかる。

《2018年主な成績》
 ◇春のセンバツOPロード 57位
 ◇長野県大会200mTT 3位
 ◇北信越大会スプリント 5位
 ◇北信越大会ケイリン 7位

 

畑山 駿一
 上田千曲高校(2年生) 

 上田千曲高校の主将としてチームを引っ張る。ロードを得意とし、春先の大学シリーズ開幕戦「菜の花飯山ロード」で大学生相手に完走を果たし最高のスタートを切るが、インターハイ最終予選の北信越大会では落車に巻き込まれ出場権を逸した。しかし、その悔しさを晴らすべく開田クリテリウム4位・Mt乗鞍3位と社会人相手のレースでも活躍。特に大学ロードシリーズ「山形村ヒルクライム」では大学生の中で4位と云う好成績を残しクライマーとしての才能を開花させつつある。現在の長野県高校生の中で注目の選手の1人。

《2018年主な成績》
 ◇大学ロードシリーズ開幕戦C3 19位
 ◇ 2days木島平地元TT 高校生の部 優勝
 ◇開田高原クリテリウムE2-E3クラス4位
 ◇Mtサイクリング乗鞍 一般男子A 3位
 ◇大学ロードシリーズ山形村ヒルクライムC3 4位

 

鈴木 来人
 伊那北高校(2年) 

 キッズの頃からBonne Chanceで活躍。トラック・ロードだけで無くオフロード種目もこなす。卓越したバイクコントロールテクニックを持ちその技術は高体連の選手の中では随一と言っても過言では無い。今夏のロード長野県大会を優勝した山田と1秒差の3位。インターハイへの切符も見えて来た矢先の北信越大会では落車に巻き込まれ畑山同様に出場権を逸した。いよいよ最終学年となる鈴木にとって最後の全国挑戦が始まる。

《2018年主な成績》 
 ◇シクロクロスミーティング南信州C3 2位

 ◇長野県大会ロードレース 3位
 ◇長野県大会ポイントレース 6位

 

寺島 桜汰
 長野南高校(1年)

 今年の全日本TTに出場した弟の京那(戸倉中)と共に「寺島兄弟」として活躍中。主にロードレースを専門として高体連大会だけでなく様々な大会に出場。今年は夏の大学ロードシリーズ「白馬ラウンド」にも出場し全国の大学選手達とも共に戦う経験をした。技術・体力共に伸びしろが大きく今後の躍進が期待されている。

《2018年主な成績》
 ◇2 days 木島平 地元TT 高校生の部 3位
 ◇ヒルクライム佐久男子A 11位

 

山浦 秀明 
 松本工業高校(2年) 

 新生「松本工業」の主将として県内最大の部員数を誇るマツコウを引っ張る。今年は春のセンバツに出場して全国大会を経験。長野県大会でも2年生ながらに活躍を見せ2018年の長野県強化選手に指定された。適性は主にトラックの短距離のように思えるが、センバツではロードレース出走、県大会ではポイントレースで表彰台に上がっている。この秋は新チームを鼓舞して名門復活を目指す。

《2018年主な成績》
 ◇春のセンバツ 200m TT 34位
 ◇長野県大会 1kmTT・ポイントレース・ケイリン 3位
 ◇北信越大会 スクラッチ 6位
 ◇北信越大会 1kmTT 8位
 ◇インターナショナルトラックカップJr. 1kmTT・スクラッチ優勝 

 

田中 裕一郎 
 松本工業高校(2年) 

 今年の春のセンバツに出場。今年はトラック競技のスプリントでコンスタントに成績を残している。一方で中長距離のスクラッチでも入賞しており競争系種目での活躍が目立つ。個人競技だけで無く団体種目でも全国出場を目指す松本工業において欠かせないメンバーの1人。2018年の長野県強化選手として選ばれた。

《2018年主な成績》
 ◇春のセンバツOPロード 47位
 ◇長野県大会 スプリント・ケイリン・スクラッチ4位
 ◇北信越大会 スプリント 7位
 ◇インターナショナルトラックカップJr.スプリント優勝
 ◇大学ロードシリーズ山形村ヒルクライムC3 10位 

 

萩原 隆祐 
 松本工業高校(2年) 

 山浦・田中と共に春のセンバツに長野県代表として出場。短距離寄りの選手でありながら、スクラッチやポイントレースでも活躍。田中同様に松本工業が団体種目で全国を目指す際に欠かせないメンバーの一人。今シーズンはここまでケイリンやスプリント・スクラッチと長短バランスよく成績を残す。田中同様に競争系種目で結果を出している。

《2018年主な成績》
 ◇春のセンバツOPロード 79位
 ◇長野県大会 ケイリン・スクラッチ・ポイントレース5位
 ◇北信越大会 スプリント 7位
 ◇インターナショナルトラックJr. ケイリン・スプリント2位 

 

笠井 大太郎 
 松本工業高校(2年) 

 今年は地元で行われたインターナショナルトラックカップで活躍。来年の団体戦でのマツコウ躍進を担う一人。今大会ではトラック・ロード共に県自転車関係者にアピールが求められる。ポテンシャルを感じる笠井のパフォーマンスに期待したい。

《2018年主な成績》
 
◇インターナショナルトラックJr. スクラッチ 2位
 ◇インターナショナルトラックJr. 1kmTT 3位
 ◇インターナショナルトラックJr. 個人追抜き 優勝

 

宮坂 元 
 松本工業高校(2年) 

 唯一無二の独特なライディングスタイルが特徴。無口で物静かな佇まいが「職人」を思わせる。この選手もまたマツコウが団体種目で全国へ行くには必要な選手の一人。現状でフィジカル・技術の両面での底上げが必要だが、今年の松本工のメンバーの中で何か不思議な魅力を感じさせる選手。この冬の強化次第では大きく変わる予感を感じさせる。

《2018年主な成績》
 
◇インターナショナルトラックJr. 個人追抜き 2位
 ◇インターナショナルトラックJr. ケイリン 4位
 

 

 現在まだ出走リストは出ていないが、他にも松本工業の平山大地のほか岡谷工勢飯田高勢などの選手にも期待。また新たな選手・高校の誕生にも期待したい。

 

主な注目選手 女子

 

榊山 来実 
 飯田風越高校(2年) 

 今年の国体長野県代表としての活躍も記憶に新しい長野県唯一の女子2年生の選手。中長距離を得意としいているが、国体のスクラッチでは集団を追う際に見せた加速力と反応の良さに新たな潜在性を感じる。来年も国体で長野県代表としての活躍が期待されるが、その為に先ずこの新人戦で今年一年間の成長をアピールして欲しい。

《2018年主な成績》
 
◇長野県大会ロード女子 優勝
 ◇長野県大会2km個人追抜き 優勝
 ◇北信越ロード女子 6位
 ◇北信越2km個人追抜き 7位
 ◇山梨県体育祭 女子500m 4位

 

小松 真子 
 松本工業高校(1年) 

 自転車競技をほぼ今年から始めた小松の活躍は既に国体代表選手紹介の時にお伝えしているが、先週の福井国体本戦でも長野県代表としてガールズケイリンのプロ選手を相手に堂々たる戦いを見せた。技術・体力全ての面で更なる向上が必要だが、とにかく伸びしろとスケールの大きさを感じる選手。榊山とのコンビにも期待したい。短距離を得意とする。

《2018年主な成績》
 
◇長野県大会500m女子 優勝
 ◇北信越大会500m女子 4位
 ◇北信越ロードレース女子 8位
 ◇山梨県体育祭 女子500m 優勝

 

 

いよいよ春のセンバツをかけて

秋季長野県大会が始まります。

来年の長野県を担う高校生達に

温かいご声援をお願い致します。

 

関連LINK

長野県自転車競技連盟

全国高体連自転車専門部