トラック競技

トラック競技

 自転車競技における「花形」とも言える競技がトラック競技。使用される自転車にはブレーキも変速機も無い車体を利用して行われる。競技が行われるトラック(バンク)のコーナーには傾斜がついておりそのすり鉢状のコースを周回することでレースが行われる。

特に欧州では伝統的なスポーツとされ老若男女に人気(メアーズメモリアルベロドローム豪州)

 

トラック競技場について

 陸上のトラックとは違い、自転車特有の独自の自転車トラック。通称バンク・ピストと呼ばれ、その競技場は通称「ベロドローム」と呼ばれている。長野県内に現存する自転車競技場は松本市営美鈴湖自転車競技場だ。日本国内の自転車競技場の中では最も標高の高い場所にあり通称「天空のバンク」とも呼ばれ空気の薄さから記録の出やすい高速バンクとされている。またこのバンクこそ長野県自転車競技のシンボルでありホームスタジアムとなっている。もちろん一般市民にも開放されており2時間以内で200円で利用できる。

 

 日本最高地にある松本市美鈴湖自転車競技場1周回333m(最大傾斜度36度)

 

〔東京五輪で使われる国際標準規格のベロドローム〕

 現在、世界のトラック競技は板張りの250mの室内バンクが主流となっている。日本国内には静岡県の修善寺にある伊豆ベロドロームが唯一この企画を満たしており2020年の東京五輪でも利用されることが決まっている。

 五輪が行われる伊豆ベロドロームは国際規格「1周250m」(最大傾斜度45度)

 

現在の主なトラック競技種目

 現在の日本国内では下記の競技が行われいる。日本独自の特徴の種目として、高校生には「4km速度競争」。大学生は2人乗りのタンデム競争が行われている。

  高校(高校総体等) 大学(インカレ等) エリート(主要国際大会)
個人タイムトライアル  ✔
スプリント
ケイリン
ポイントレース
スクラッチ
速度競争    
個人追抜き
オムニアム  
マディソン  
タンデム    
団体追抜き
チームスプリント

 

個人タイムトライアル (男子1km 女子500m)

 タイムトライアルは純粋に規定距離のタイムを争います。またスタートの際は発走機などを使い静止した状態から走り始め、これをスタンディングスタートと呼びます(助走からスタートする場合はフライングスタート)。県内の大会ではホーム側・バック側に別れて2名が出走して同時にタイムを計測します。

 

 

スプリント

 先ず選手は予選として、200mのフライングタイムトライアルを行います。そこで予選を通過した選手が1対1で先着を競います。準々決勝からは3本勝負が行われ先に2本勝利した選手が勝利します。非常にシンプルながらも選手ごとの戦術と駆引きが大きな見どころの一つで時にはトラック内でスタンディングと云う静止状態でのにらみ合いもおこります。初めて自転車を見る人にとっても最もエキサイティングな競技かも知れません。

 

ケイリン

 五輪種目には二つの日本生まれのスポーツがあります。一つは柔道、もう一つがこのケイリンです。日本の公営競輪と違う部分は日本の競輪がペア又はトリオによってラインを組むいわば団体戦に対して、ケイリンは完全な個人戦であること、また接触対して厳しいことなどが挙げられます。国際大会で行われるケイリンは250mバンクで6週回(3週目に風よけ約のペーサーが離脱)。美鈴湖の場合は5周回で行われラスト2.5周回でペーサーが離脱して順位を競います。

 

 

ポイントレース (男子40km 女子25km)

 ポイントレースはトラック競技の中では大人数で比較的長い距離を走る中長距離選手向けの種目です。単に1着を競うレースでは無く、途中回に設けられる「ポイント周回」で1着5点、2着3点、3着2点、4着1点とその順位に応じたポイントを加算して行き、最終的にその獲得ポイントの多い者の勝利となります。また飛び出した選手が集団を周回遅れにするとラップボーナスとして20点が加算されます。また最終回だけは全てのポイントが2倍になるため選手の戦術と駆引きが見どころです。観戦の際は紙とペンを持ってスコアを付けながらご覧ください。

 

スクラッチ(男子15km 女子10km)

 スクラッチは「トラックのロードレース」と呼ばれるように最終的にゴールを1位で通過した者が勝者となります。ポイントレース同様に大人数でのマススタートとなります。非常にシンプルですが、やはりそこには駆引きが存在し、個人戦でありながら海外では同チームの選手が組織的に動くケースも見受けられます。

 

速度競争(高校生男子4km)

 現在はインターハイのみで行われている速度競争は、4kmの中で全ての選手にホーム側・バック側のどちらか、もしくはその両方を先頭で通過する義務が与えられてその責任を果たした上で最も早くフィニッシュした者が勝者となります。したがって4kmの中で一度も先頭責任を果たさなかったものが1着となっても優勝とはみなされず、必ず指定の先頭責任を果たした者の中から勝者が生まれます。

 

 

個人追抜き(男子4km 女子3km 高校男子3km 高校女子2km)

 ホーム&バックの2名で出走し、相手に追い付いた者もしくはもっとも早いタイムを記録した者が勝者となる。このレースも静止状態から発走するスタンディングスタートで、短い距離故に上手くスタート出来るかが勝敗の一つの鍵となる。

 

 

オムニアム

 オムニアム… 陸上で云うところの混合競技であり自転車界では2018年の段階では1日で下記の種目をこなす。

 ◇スクラッチ ◇テンポレース ◇エリミネーションレース ◇ポイントレース

実はこのオムニアムと云う競技はまだ生まれたばかりで、ここ数年シーズン中であっても複数回ルールが変わり、今後も東京五輪までまだ複数回ルールが変わるものと思われる。現行ではポイントレースを除いた3種目の勝者に40点、2位38点、3位36点と云う具合に得点が与えられ最終的にはポイントレースの結果と合算されて順位が確定する。

まだあまりに未成熟な競技の為、初めて観戦される方は単純に各種目をそれぞれに楽しんで貰えればと思う。他競技の方から見れば同じような要素のレースを延々とやってるので突っ込みどころ満載の競技なのかも知れない。日本は比較的この競技を得意としている。

 

英語ながら世界一解りやすい説明!?この当時(2年前)は6種目で行われていたが現在でも参考になる。

2018年6月現在のオムニアムのルールに関してはJCF規則集69pを参照

 

マディソン(男子50km 女子30km)

 アメリカのマディソンスクエアが発祥とも言われるこの競技の特徴は2名1組でレースを行う言わばリレー競技。勝敗方法はポイントレースに準ずる。レースの権利は常にどちらか一方で、どちらかがバンクの上部で休みどちらかがレースを行う。交代の際は相手の手を引いて交代者を加速させたりする。初めてみる方は誰にレースの権利があるか混乱するが一度に多くの選手が動き出すので非常にエキサイティングかつ、スピード感と迫力を楽しめる。

 

動画の映像は英語が解らなくてもマディソンと云う競技が良く解る。

 

タンデム

 現在国内では主に大学選手権(インカレ)で行われている2人乗りの競技。インカレではスプリント方式の1車vs1車で行われる。1人乗り自転車では味わえないスピード感が魅力で前方に乗る「パイロット」と後方に乗る「ストーカー」の二名の息をいかに合わせるかが勝敗のカギとなる。また最近ではパラスポーツの視覚障がい者の部でも盛んな種目。

映像は2017年に美鈴湖で行われたインカレのタンデム準々決勝より

 

団体追い抜き(4km)

 英名でチームパシュート、国内では「団抜き」の愛称でも呼ばれる。個人追抜きと着順決定については同じだが、4名のチームでレースを行いチームの3人目の選手のタイムを採るのが特徴。いかに4名が離れず一丸となって走れるかが勝敗のカギとなり、1名でも大きく遅れると他の3名の負担が一気に大きくなる。空気抵抗を軽減するための先頭交代がレースのみどころでもある。

 

チームはなるべく同じ脚力を持つ選手を4名揃えて総合力で戦う

 

チームスプリント

 男子は3名、女子2名が1周ずつ走り最後に走った1名のタイムが採用される団体競技。スタンディングの静止状態から3名(2名)が一斉にスタートして隊列を作り1周ごとに離脱して行く。最大周回3周の瞬き厳禁の競技。かつて日本は2004年アテネ五輪で長塚・伏見・井上を擁して銀メダルを獲得した。

 

チームスプリントも棒状からの離脱や最終走者の頑張りが魅力

 

公営競技競輪

 忘れてはならない日本の公営競技「競輪」。2018年現在、長野県には12名の選手がおり各地の競輪場で活躍している。またガールズケイリンにも登録地は県外だが長野県出身の選手が2名いる。

 

荒井 春樹 99期
伊藤 大理 85期
上原 龍 95期
柿澤 大貴 97期
木下 章 61期
小峰 烈 98期
等々力 久就 98期
中嶋 宣成 113期
平川 雅晃 107期
藤本 龍也 98期
前島 恭平 98期
百瀬 匡 83期

ガールズケイリン

黒河内 由実 110期
中嶋 里美 110期

選手名をクリックするとプロフィールへLinkします。